グラブ、フィリピンのバイク配車市場へ再参入申請

(フィリピン)

マニラ発

2020年01月21日

四輪自動車の配車最大手のグラブ・フィリピンは、フィリピン国内でのバイク配車サービスに再参入するために当局に対して申請をしていると発表した。1月8日付で「フィリピンスター」ほか、地元各紙が伝えた。

グラブ・フィリピンは、2016年半ばまでフィリピン国内でバイク配車サービスを行っていたが、フィリピン政府が法整備の必要性を理由に事業認可を取り消した。現在、2019年12月23日から2020年3月23日までの3カ月間という期間で実施されている、アンカス、ジョイライド、ムーブイットの3社によるバイク配車サービスの試験運用に参加するため、グラブ・フィリピンは陸運統制委員会(LTFRB)に対して申請を行った。ただし、1月20日から再開される今季国会において、バイク配車サービス事業を承認するための法整備が試験運用期間中に完了しない場合、試験運用期間をもって、各社は事業を終了させる必要が生じる。

グラブは、フィリピン以外の東南アジア諸国ではバイク配車サービスを拡大させており、2019年は149万人のドライバーが25億5,000万回サービスを提供した。現在、フィリピンの四輪自動車の配車サービス市場は、ウーバーの東南アジア事業を買収したグラブの1強状態にあり、同社のバイク配車サービス市場への再参入が競合他社の脅威となることは間違いない。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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