経済省が基準認証関連総合ポータルサイトSINECを開設

(メキシコ)

メキシコ発

2020年01月29日

経済省は1月27日、連邦官報で省令を公布し、メキシコ公式規格(NOM)などの規格および同適合性評価に関する情報提供に加え、経済省基準局(DGN)に対して行う行政手続きについて電子申請を可能とする「規格適合性評価総合システム(SINEC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」というプラットフォームを開設、翌日から運用を開始した。以前はさまざまな場所にあった規格関連情報を同プラットフォームでまとめて閲覧や検索できるため、事業者にとっては利便性の高いウェブサイトになっている。

同プラットフォームは、メキシコの基準認証制度に関わる「法体系一覧外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(各法規をダウンロード可能)、強制規格のNOM、業界団体などが作成した任意規格のNMX、政府調達の際の参照規格であるNRFについて、さまざまな条件を基に検索できる「規格カタログ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、「認証機関、検証機関、試験ラボなどの検索サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、NOMおよびNMXの「草案検索サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、経済省基準局が管轄する「行政手続き申請電子窓口外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」および「手続きフォーローアップシステム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」などから成る。なお、情報の閲覧や検索はユーザー登録なしで行えるが、行政手続きやそのフォローアップを同プラットフォームで行う場合は、ユーザー登録が必要となる。登録に必要な情報は、氏名(会社名)、電話番号、住所、住民登録単一コード(CURP)、納税者登録番号(RFC)だ。

NOM認証取得は従来どおり民間認証機関に申請

プラットフォームを通じて電子的に申請できる手続きは、DGNが所管する行政手続きで、全部で16種類ある。ただし、一般に企業がNOMやNMXの認証を取得する場合、あるいは対象規格への適合性評価を検証する場合、DGNに認定された民間の第三者機関である認証機関や検証機関に対して申請を行うため、直接DGNに対して実施する手続きは少ない。従って、同プラットフォームを通じて行える手続きとしては、民間認証機関や検証機関がDGNの認定を受けるための手続き、あるいは認証機関や検証機関、試験ラボなどが外国の同種の機関との間で相互認証協定を結んだ場合の同協定の承認手続きなどが中心だ。

このため、進出日系企業など一般の事業者(生産者、輸入者)が同プラットフォームを通じて行うことができる手続きとしては、指定認証機関が存在しない場合の経済省管轄のNOM認証取得・適合性評価のためのサンプルの輸入許可、あるいは、「メキシコ産(Hecho en México)認証マーク(任意認証)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの利用許可申請などに限られるだろう。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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