2020年の経済成長率は3.6%、域内平均を大きく上回る見通し

(コロンビア)

ボゴタ発

2020年01月29日

世界銀行は1月8日発表の世界経済見通しで、2020年のコロンビアの経済成長率を3.6%と予測した。中南米・カリブ地域1.8%、世界2.5%をそれぞれ大きく上回ると見込んでいる(表参照)。

表 中南米・カリブ地域GDP成長率見通し

世界銀行によると、コロンビアでは、インフラプロジェクトへの投資が成長を促進し、金融市場では有利な融資条件が国内需要を幅広く支えるとし、成長率は2020年3.6%、2021年と2022年は3.9%に上昇すると見通している。インフラプロジェクトについては、進行中の第4世代道路整備計画(4G)の29プロジェクトのうち、3プロジェクトが2020年中に完成する予定だ。また、21のプロジェクトでファイナンス・クローズを達成しており、インフラ開発へのさらなる投資が成長を牽引すると期待されている。

世界銀行の経済見通しでは、ベネズエラの避難民が中南米域内に及ぼす影響についても触れている。財政的負担と社会的緊張を理由に、ベネズエラ避難民の入国に制限を設けている国があることについて、「これらの制限がベネズエラからの避難民流出を止めることは期待できない」と指摘。移民増加が成長率を0.1~0.5ポイント押し上げるとのコロンビア政府の試算を例に挙げ、中長期的には受け入れ国が恩恵を受ける可能性について触れている。

なおコロンビア中央銀行は2020年の経済成長率を3.1%と見通している。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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