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技術サービスで欧州販路を広げるイトウ・デンキ・ヨーロッパ

(フランス)

パリ発

2020年01月10日

ジェトロは、搬送用モジュールを製造する伊東電機(本社は兵庫県加西市)の欧州統括子会社イトウ・デンキ・ヨーロッパ(IDE)の明石達也社長に、欧州での状況や展望を聞いた(2019年11月29日)。

IDEは、1987年にフランス企業との合弁会社として、モンブランの裾野であるフランスのアルブ渓谷に位置するクルーズに設立された。1996年には伊東電機が同社の全株式を取得し、ジュネーブの南東約25キロに位置し、スイスにまたがってメカトロニクス、精密機器・部品メーカーが集積するフランスのサンピエールへ、2002年に移転した。

ピラミッド建造にも用いられた「コロ」の原理を応用したモータローラ(注)と、搬送方向を2ないし3方向に切り替えるモジュールの加工・組み立てを行っている。モータなどの重要部品・部材は日本から調達し、切断・加工した電子部品をパイプに組み込む。

同社は顧客ごとに長さ・直径が異なる製品や、搬送ラインのカーブ部分でも貨物を滑らかに流せるプラスチック製の円錐型ローラなどを製造・提供している。また、貨物のさまざまな重量に対応できるようギア方式とするなど、円滑かつ効率的な搬送を可能とするさまざまな工夫が製品に施されている。こうした顧客のニーズに徹底的に合致させた技術サービスが顧客の信頼を獲得し、同社グループの世界シェアは6割強を誇るという。欧州ビジネスは近年急成長を遂げ世界の約4分の1を占める。

欧州では競合企業の存在もあり、以前は苦戦してきたが、DC24Vコンベアへの切り替え需要を含めた新規需要・顧客の開拓を進め、2016年から約3年で売上倍増を達成。主な販売先は大手eコマース物流倉庫や工場などだが、2007年に英国とドイツに支店開設、2019年にはオランダに技術ショールームを新設、販売先拡大も含め販売活動を活発化させている。

今後の課題は、次世代コンベヤ制御システム「idPAC」の欧州導入、コスト削減に向けた欧州内での部品・部材の調達、欧州発の製品改良、新製品開発など尽きないという。

なお、日本本社は中小企業研究センター主催の2019年度グッドカンパニー大賞優秀企業にも選ばれ、日本を代表する中小企業として欧州でのますますの活躍が期待される。

写真 モータローラ(IDE提供)

モータローラ(IDE提供)

写真 モータローラおよびモジュールを組み込んだ搬送ラインの全体図(IDE提供)

モータローラおよびモジュールを組み込んだ搬送ラインの全体図(IDE提供)

(注)コンベアには、モータを内蔵し自動で回転するモータローラと、駆動力のないフリーモータの両方が組み合わされている。IDEのモータローラは、ローラ式コンベアのローラ5~10本につき1本の間隔で組み込まれる。

(井上宏一、門元美樹)

(フランス)

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