青島市、1月1日から医療保険と生育保険を統合

(中国)

青島発

2020年01月24日

中国の青島市政府は1月1日、「青島市の生育保険と医療保険の合併推進にかかる方案」青政弁発(2019)18号(以下「方案」)を施行した。現行の中国の社会保険を構成する5分野のうち「医療保険」と「生育保険」を統合する。これにより、雇用者には医療保険と生育保険の負担が軽減され、被雇用者には医療保険の受給資格の一部が厳格化されたものの、出産手当の適用条件が緩和された。統合により行政の管理・運営面での効率化を図る。

表 新旧方案の比較

そのほか、非正規雇用労働者や失業者などに対する生育政策にも、以下の改善が見られた。

  1. 非正規雇用労働者は正規雇用者と同様に、産前検査、入院出産医療費の補助を受けられる。
  2. 男性の配偶者が無職、あるいは就職していても医療保険の受給に必要とされる納付期間を満たしていない場合、計画生育計画に符合していれば、出産後に雇用生育医療で規定された50%に当たる生育補助金を受給できる。
  3. 失業者の医療費、出産費については失業保険から補填(ほてん)される。

(董峰、田中正義)

(中国)

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