セブ島でもコロナウイルス検出、新型の可能性

(フィリピン)

マニラ発

2020年01月23日

フィリピン保健省(DOH)は1月21日、フィリピン入国前に発熱や喉の痛み、せきを訴えていた中国・武漢市からの渡航者について、種類がまだ特定されないコロナウイルスが検出されたことから、検体分析を実施していると発表した。

DOHによると、コロナウイルスが検出されたのは5歳児で、セブ市内の医療機関に入院し、熱帯医学研究所による検査の結果、種類が特定されていないコロナウイルスだったことから、ウイルス株を特定するために、サンプルをオーストラリアに送付した。

DOHはフィリピン国民に対して、手洗いの励行、農場や野生の動物に無防備に接触しないこと、せきをする際はティッシュなどで口を覆い、風邪やインフルエンザのような症状がある人物との濃厚接触を避け、食物の加熱調理を徹底するといった注意喚起を行っている。

在フィリピン日本大使館も同日、在留邦人に向けて、DOHによる注意事項を守りつつ、冷静に最新の情報の入手に努めること、発熱や喉の痛み、せきなどの症状がある場合は早めに医療機関で受診するよう求めた。

世界保健機関(WHO)の1月21日付プレスリリースによると、新型コロナウイルスは1月21日までに中国で218例検出されており、内訳は武漢市198例(うち死亡4例)、広東省14例、北京市5例、上海市1例となっている。そのほか、タイ2例、日本1例、韓国1例が検出され、いずれも中国からの入国者だ。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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