広州南沙区・黄埔区、ハイエンド人材に対する住宅購入時の優遇政策発表

中国広州市の南沙区政府と黄埔区政府は、ハイエンド人材に対する商業住宅購入の優遇政策をそれぞれ発表した。

南沙区政府は12月13日、「ハイエンド人材および香港・マカオの居住者に対する住宅購入の簡便化に関する通知」を発表した。これにより、広州市人材グリーンカード（注1）および南沙区人材カード（注2）を保有しているハイエンド人材、または香港・マカオ居住者は南沙区内で住宅を購入する際、広州市戸籍住民と同様の待遇を享受できる。

また、南沙区で添付表の条件のいずれかを満たす人材は、南沙区内で最初に住宅を購入する際、戸籍や個人所得税の納税期間などの条件が課されない。

黄浦区政府は12月20日、「人材住宅政策の充実に関する通知〔穗埔建（2019）261号〕」を発表した。黄浦区での勤務経験が半年以上の人材、黄浦区で働く広州市人材グリーンカードの保有者、または区政府により認定された人材およびその父母・成人した子女は、戸籍の制限なく黄浦区内で住宅1軒の購入が可能となる。また、黄浦区で働く香港・マカオ居住者および中新広州知識城（注3）で働くシンガポール国籍の人材は、中新広州知識城内で住宅を購入する際に広州市戸籍住民と同様の待遇を享受できる。

（注1）広州戸籍を持たずに広州市で働く者のうち、市が認定するハイエンド人材、海外で留学・就業経験がある人材、専門的な技術的資格を有している人材などの条件を満たせば、申請可能。同カードを保持する人材に対して、外国人就業証の申請やビザ滞在期間の延長、工商営業許可の申請、子女の教育、住宅の購入などについての優遇措置を打ち出している。

（注2）南沙区人材カードは、南沙区ハイエンド人材証または広州人材グリーンカードの保有者が申請可能であり、同カードの保有者は医療や住宅、子女の教育、戸籍取得などで優遇措置が享受できる。南沙区ハイエンド人材証は同区で商業登録・納税を行い、健全な財務管理システムにより運営されている企業・機関・学校、および同区で就職している人材が申請可能。

（注3）中新広州知識城は、2010年6月30日にシンガポール政府と広東省政府が共同で設立した知的財産に重点を置いた開発区。黄埔区内に位置し、総面積は178平方キロ。

（梁梓園）