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2019年12月の米失業率は3.5%と約50年ぶりの低水準を維持、雇用者数の増加幅は前月から縮小

(米国)

ニューヨーク発

2020年01月17日

米国労働省が1月10日に発表した2019年12月の失業率は3.5%(表1参照)と、市場予想(3.5%)と変わらなかった。就業者数が前月から26万7,000人増加し、失業者数が5万8,000人減少した結果、失業率は前月(3.5%)と変わらなかった(小数点2桁レベルでは3.54%から3.50%に低下)。9月と11月(いずれも3.5%)に続いて、1969年平均(3.5%)と並ぶ、約50年ぶりの低水準が維持された。労働参加率(注)も63.2%と、前月から変わらなかった。

適当な仕事がみつからずに職探しを断念した者や、不本意ながらパートタイム労働に従事する者(経済的理由によるパートタイム就業者)などを含めた広義の失業率(U6)をみると、前月から0.2ポイント低下して6.7%となった。

表1 米国の雇用統計(2019年12月速報)

12月の非農業部門の雇用者数の前月差は14万5,000人増で、市場予想(16万人増)を下回るとともに、前月(25万6,000人増)と比べて増加幅が縮小した。11月から12月にかけての雇用増加の内訳をみると、製造業は1万2,000人減となった一方で、サービス部門が14万人増となった。製造業では、金属製品(7,200人減)や一次金属(2,300人減)などが減少した。サービス部門は、小売業(4万1,200人増)や娯楽・接客業(4万人増)などを中心に増加した(表2参照)。

2019年全体でみた増加幅は210万8,000人増となり、2018年(267万9,000人増)を下回るとともに、2011年(207万5,000人増)以来、8年ぶりの低水準となった。オックスフォード・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、グレゴリー・ダコ氏は、2019年は前年を下回ったものの、「中国との貿易摩擦、世界的な経済活動の弱さ、政策の不確実性の高まりなど、(企業にとって)多くの逆風があったにもかかわらず、年間を通じて比較的強く、安定した雇用増だった」と述べた(「ニューヨーク・タイムズ」紙電子版1月10日)。

表2 主要業種別雇用増加数(前月差)の内訳(2019年12月速報)

こうした中、平均時給は28.32ドル(2019年11月:28.29ドル)となり、前月比0.1%増(0.3%増)、前年同月比2.9%増(3.1%増)だった。米国銀行大手ウェルズ・ファーゴのチーフエコノミスト代理であるジェイ・ブライソン氏は、全体として「労働市場は現時点で堅調なまま」だが、失業率が約50年ぶりの低水準で推移する中でも「賃金(上昇率)がさらに加速しないのは大きな謎」で、「人々のインフレ期待が非常に低いままであることが一因かもしれない」と指摘した(ブルームバーグ1月10日)。

(注)労働参加率は、生産年齢人口(16歳以上の人口)に占める労働力人口(就業者+失業者)の割合。

(権田直)

(米国)

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