広州モーターショー、展示車両の約2割が新エネ車に

(中国)

広州発

2019年12月13日

華南地域で最大規模を誇る広州国際自動車展覧会(以下、広州モーターショー)が11月22日~12月1日に、広州市の中国輸出入交易会琶洲展館で開催された。22万平方メートルのスペースに合計1,050台の車両が展示された。うち、世界初公開となる車両が38台、コンセプトカーは30台だった。来場者は合計76万人に上った。

新エネルギー車(NEV)出展台数は、前回より32台増の182台で、展示車両全体の17%に達した。

NEVに関しては、2019年6月末に地方政府の補助金が廃止されたほか、中央政府の補助金も大幅に削減された。加えて、一定比率でNEVの生産または輸入・販売義務が課せられる新エネ車クレジット制度の導入が始まり、これまで新規参入が相次いだNEV産業界は、淘汰(とうた)・再編の段階に突入している。

4月の上海モーターショーでは、新興NEVメーカーが17社出展していたが、今回の広州モーターショーでは、上海蔚来汽車(NIO)、愛馳汽車(AIWAY)など9社にとどまった。苦境に陥るメーカーには、今回の出展費用の捻出が難しかったのではとの見方もある。

参加した各社においては、競争が激化するNEV市場で生き残るため、自社の強みをアピールし、消費者の反応を探るべく、広州モーターショーを活用する姿勢がみられた。

目玉の1つは、トヨタの高級ブランド「レクサス」の世界初公開となる電気自動車(EV)市販モデル「UX300e」で、同モデルは2020年春に中国と欧州で、2021年前半には日本で順次発売を予定している。米国のテスラは、上海市の工場で生産するセダン「モデル3」を披露し、実際に車体に触れられることもあって大盛況だった。2016年に広州で設立した新興ベンチャーの小鵬汽車は2回目の出展となり、ブース面積を2倍に拡大し、展示車両を前回の2台から7台に増やした。

写真 世界初公開となったレクサスのEV市販モデル「UX300e」(ジェトロ撮影)

世界初公開となったレクサスのEV市販モデル「UX300e」(ジェトロ撮影)

(盧真)

(中国)

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