チェンナイ直行便就航で、新たなチャンスに期待

(インド)

チェンナイ発

2019年12月04日

ANAは10月27日に、日本と南インドを結ぶ初めての直行便、成田~チェンナイ線を就航させた。同直行便の就航は、日本と南インド双方の企業のビジネスチャンス創出に寄与すると期待されている。タミル・ナドゥ(TN)州政府は、同直行便就航の機会を捉え、11月9日から14日にかけて、N.ムルガナンダムTN州工業省次官を中心とする代表団を日本に派遣し、投資誘致セミナーと企業訪問を実施した。セミナーは11月11日に大阪、12日に東京で開催され、それぞれ80人、200人が来場した。また同代表団は、TN州への進出に関心を示す企業を含む約10社と個別に面談を実施し、州の投資支援策を説明するなどした。

セミナーでは、ムルガナンダム州工業省次官がTN州の投資環境について説明。州政府の取り組みとして、許認可申請のオンライン化による承認プロセスの短縮化などを紹介し、投資環境の改善をアピールした。また、同州進出日系企業、ジェトロ、チェンナイ日本商工会の代表者が登壇し、投資先としての魅力やビジネス体験談を紹介した。

写真 タミル・ナドゥ州の投資環境について説明するムルガナンダム州工業省次官(ジェトロ撮影)

タミル・ナドゥ州の投資環境について説明するムルガナンダム州工業省次官(ジェトロ撮影)

加えて、成田~チェンナイ線の就航を開始したANAが、直行便就航により創出が期待されるビジネスチャンスについて紹介。往来の活性化に伴う日本・インド双方の観光需要の取り込みに意欲を示すとともに、航空貨物輸送環境の改善、サービス産業の相互進出の拡大が期待されるとした。同社によると、成田~チェンナイ線就航の反響は大きく、貨物需要の取り込みもこれまで好調だという。

(奥野幸彦)

(インド)

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