広東省、高齢者産業支援策を発表

(中国)

広州発

2019年12月10日

中国・広東省政府は11月20日、「高齢者介護サービスの開発を促進するための若干の措置」〔粤府弁(2019)23号、以下、措置〕を発表した。2022年までに、社区(注)のデイケア施設のカバー率を90%以上、ケア施設内の介護用ベッドの割合を全ベッド数の50%以上とするなどの目標を掲げた。広東省統計局によると、広東省の2018年末時点の高齢者(65歳以上)数は978万252人、全省の常住人口の8.6%を占める(図参照)。

図 広東省の65歳以上の常住人口の推移

措置ではこのほか、人材育成のため、学校での高齢者介護サービス関連の専攻設置の奨励や、優秀な人材への住居の保証、子女の就学などに関する支援を行うことが示された。また、第5世代移動通信システム(5G)や人工知能(AI)などの新たな情報技術を用いた在宅介護の見守りシステムや、高齢者向けの多様な製品・技術の研究開発、イノベ―ション、実用化などを推進するとともに、普及に向けた活動を実施していくことなども盛り込まれている。

(注)社区とは、地域コミュニティーの単位で、住民委員会という政府組織が社区を管理する。地域の治安維持やごみ収集、ボランティア活動の募集のほか、生活関連サービス(家電修理、洗濯など)、医療サービス、養老サービスなどを住民に提供する。

(梁梓園)

(中国)

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