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経営者協会、マニラの渋滞緩和の要望書を政府に提出

(フィリピン)

マニラ発

2019年12月11日

フィリピンを代表する大企業の経営者などで構成するフィリピン経営者協会(MAP)は11月28日、悪化するマニラ首都圏の交通渋滞を緩和するための対策を早急に行うよう求める要望書を政府に提出したと発表した。11月29日付でビジネスワールドほか地元各紙が報じた。

MAPは、マニラ首都圏の渋滞は年を追うごとに悪化しており、渋滞で浪費する燃料や通勤時間の価値は測り知れないとしている。また国民は会社に遅れないように朝早く起きることを余儀なくされ、通勤中は渋滞に巻き込まれてフラストレーションがたまる一方だと指摘した。

MAPはまた、マニラ首都圏の渋滞によって発生する経済損失は、2012年時点で1日当たり24億ペソ(約50億4,000万円、1ペソ=約2.1円)だったのが、2017年に35億ペソとなり、2035年には54億ペソに上昇すると予測する日本の国際協力機構(JICA)の調査結果にも触れた。

その上でMAPは、マニラ首都圏の小売価格は渋滞によって上昇しており、工場から小売店までの輸送経費は通常、小売価格の16%程度だが、マニラ首都圏では25~29%に上ると指摘した。特にコメについては、渋滞緩和によって現在の1キログラム当たり35ペソの小売価格は14ペソまで低下するとした。MAPは渋滞緩和策として、ラッシュアワー時のナンバーコーディング制度(注)の対象から公共交通車両(PUV)を排除することや、PUVの乗客の乗り降り迅速化を要望した。

アジア開発銀行(ADB)は9月、アジア諸国278都市の中でマニラ首都圏が交通渋滞が最も深刻な都市と発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)し、渋滞原因は、効率的かつ経済的な公共交通機関が圧倒的に不足しているためとし、人の移動経路の25%は公共交通機関が利用できないとした。

フィリピンでは2018年に、在宅勤務やモバイルワークといったテレワークを推進するテレワーク法PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が制定された。また、フィリピン雇用者連合が2019年実施した調査によると、87%の企業の雇用者がテレワークの導入に賛成し、28%の企業が既に導入していると回答した。テレワークによって労働者が交通渋滞を避けることができることが背景にあると考えられる。

(注)交通渋滞の緩和のためにマニラ首都圏で実施されている車のナンバープレートの末尾番号により一定の曜日に走行を禁止する制度。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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