エチオピア政府、世界電子商取引プラットフォームでアリババと提携

(エチオピア、中国)

アディスアベバ発

2019年12月06日

エチオピア政府は11月25日、中国の電子商取引(EC)最大手アリババが進める世界電子商取引プラットフォーム「eWTP」への参加のため、同社と協力覚書を結んだ。eWTPへの参加により、アリババからECの基盤提供を受けて、エチオピア産品の中国などへの輸出促進に期待がかかる。eWTPに参加するのは、アフリカではルワンダに次いで2カ国目(2018年11月7日記事参照)。

アビィ・アハメド首相は世界経済フォーラム(ダボス会議)など外遊の機会を使って、アリババの創業者ジャック・マー氏と複数回の会談を重ねてきた。11月24日夜に同氏がエチオピアに到着した際には、アビィ首相自ら出迎える歓待ぶりを見せた。アリババは中国政府の「一帯一路」と自社の海外戦略を結び付けて考えているとされ、同氏はかねて、eWTP構想をアフリカにも広げていきたいと表明していた(マレーシア紙「ニューストレーツ・タイムズ」2017年3月23日)。

首相府の発表では、eWTP参加により「エチオピアが貿易分野とデジタル経済に革新をもたらす規制の枠組みを持つ」としている。アビィ首相は科学技術相を務めたことがあり、テクノロジーへの関心と造詣が深いとされる。ECの世界的大手との提携をてこに、EC分野での制度構築と規制改革の進展も期待される。

(関隆夫)

(エチオピア、中国)

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