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ビジネスヨーロッパ、2020年のEU経済に厳しい見通し示す

(EU)

ブリュッセル発

2019年11月08日

ビジネスヨーロッパ(欧州産業連盟)は11月7日、「秋季経済見通しPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。EU28カ国の2019年の実質GDP成長率を1.3%(前回の予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます:1.6%)、2020年については1.2%(1.7%)とそれぞれ、2019年6月の前回予測から下方修正した。欧州委員会が同日に発表した「秋季経済予測」(2019年11月8日記事参照)の下方修正よりも厳しい見方となった。

EUの長期的成長を加速するためには、特に欧州が後塵(こうじん)を拝するデジタル経済において、人手不足や情報通信技術(ICT)分野の技能ミスマッチ(2019年10月15日記事参照)への対応が急務と訴える。

産業デジタル化に対応する人材育成の必要性を強調

ビジネスヨーロッパは、こうした厳しい欧州産業界の景況認識の背景には、世界的な通商摩擦問題があるとしており、この結果、EUの生産高は2017年後半のピーク時から2年間で2%程度も減退したとする。雇用拡大と賃金水準の大幅な上昇がEUの内需拡大につながる側面もあったが、消費者には景気先行きに対する警戒感も根強く、サービス分野の成長を阻害したと指摘する。また、さらなる景気後退を招く潜在リスクとして、米中および米EU間の通商摩擦の拡大、英国の合意なきEU離脱(ノー・ディール・ブレグジット)に伴う不確実性を挙げた。

こうした厳しい経済先行きに対する「処方箋」として、ビジネスヨーロッパはデジタル産業における「人材払底」「技能ミスマッチ」の解消に向けた成長促進的な改革を求めたほか、「研究開発・イノベーション」「運輸基盤整備」(2019年10月1日記事参照)などの分野において、「多年度財政枠組み(MFF)」を通じたEU基金の大幅拡大が必要として、(EUの)政策当局に長期的成長を加速するための主体的取り組みの重要性を強調すると同時に、加盟国レベルでも生産性強化のための改革への注力を求めた。

ビジネスヨーロッパは、米国で「科学・技術」「エンジニアリング」「数学」など理工系の学位を持つ卒業生数が2013年以降、2割程度も増加しているデータにも着目。EUではこの数値が1%の成長にとどまる実態にも言及し、EU当局にデジタル時代に対応するための政策発動の必要性を訴えている。

なお、今回の秋季経済見通しでは、EU加盟国ごとの経済成長予測値外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも発表している。

(前田篤穂)

(EU)

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