小売売上高指数、8カ月連続で前年同月比マイナス

(シンガポール)

シンガポール発

2019年11月22日

シンガポール統計局の発表(11月11日)によると、2019年9月の小売売上高指数は前年同月比2.2ポイント減少した。また、同月の自動車販売を除く小売売上高指数は、0.3ポイント減と前月より減少幅は縮小したものの、8カ月連続の前年同月比減となった(図1参照)。

9月の小売売上高を産業別にみると、自動車(12.3%減)の下落幅が最も大きく、次いで家具・家電(8.9%減)、レジャー用品(6.1%減)、時計・宝飾品(4.4%減)の下落が目立った。一方、コンピュータ・電気通信機器(8.7%増)は最も大きな伸びを示し、衣類・靴(4.2%増)、医薬・化粧品(3.2%増)と続いた。

小売売上高が低迷する一方、飲食サービスは好調が続いている。9月の飲食サービス指数は前年同月比4.3ポイント増と、7カ月連続でプラスになった。内訳をみると、ファストフード(12.5%増)、カフェ・フードコート・その他飲食店(4.6%増)、レストラン(2.7%増)が好調だった一方で、フードデリバリー(0.5%減)は減少した。飲食サービス売上高は、推定8億8,000万シンガポール・ドル(約704億円、Sドル、1Sドル=約80円)となった。

図1 小売売上指数と飲食サービス指数の推移

オンラインの売上高の割合が拡大

発表によると、2019年9月の小売売上高は、推定35億Sドルだった。このうち、オンライン上の売上高は全体の6.9%を占め、2018年1月の統計開始以来の過去最高となった。小売売上高に占めるオンライン売上高の割合は2019年1月の5.1%から、9月には6.9%と拡大基調にある(図2参照)。

図2 2019年のオンライン売上高割合の推移

(安野亮太)

(シンガポール)

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