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再生可能エネルギーが増加、風力発電の拡大には課題も

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2019年11月07日

ドイツの連邦エネルギー・水道事業連合会(BDEW)とバーデン・ビュルテンベルク州太陽エネルギー・水素研究センター(ZSW)は10月25日、2019年第1~第3四半期の国内電力消費量に占める再生可能エネルギーの割合が、前年同期比で4.8ポイント増の42.9%に達したと発表した。特に風が強かった3月は、再生可能エネルギーの割合が52%に上ったという。2019第4四半期の風および日差しが平年並みだと、2019年の再生可能エネルギーの割合は総電力消費量の42%を占めると見込まれる。

BDEWのシュテファン・カプフェラー会長は、再生可能エネルギーの導入割合の増加を歓迎する一方、「(新たな風力発電所の建設に利用可能な)土地不足や風力発電所と住宅の距離に関する規則により、風力発電拡大は低迷するだろう。政府がこれらの障壁を取り除かなければ、ドイツが掲げる目標値(注1)には到達できない」と警告している。

また、ZSWの執行役員であるフリトヨフ・シュタイス氏は「2030年の目標の達成には、風力発電のみならず、2つ目の柱として太陽光発電も不可欠」と指摘した。ドイツでは2030年までに98ギガワット相当の太陽光発電の追加導入する目標が合意されたものの、同氏によると、現状のペースではその半分にしか達しないという。

なお、連邦経済エネルギー省およびドイツ連邦ネットワーク庁(BNetzA)は10月15日、再生可能エネルギー法(EEG)に基づく賦課金(注2)について、現在の1キロワット時当たり6.405ユーロセントを、2020年には6.756セントに引き上げると発表した。BNetzAによると、2017年のEEG改正で入札制度が導入されたことにより、新規の再生可能エネルギーの導入コストは減少しているものの、効果が表れるまでには時間がかかるという。また、改正前の制度下で建設された、一連の洋上風力発電が相次いで稼働しており、賦課金を押し上げる要因と指摘した。一方、ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は「電力価格は負担可能な水準を維持しなければならない」とし、2021年から同賦課金を逓減させるとしている。

(注1)キリスト教民主同盟(CDU)、キリスト教社会同盟(CSU)、ドイツ社会民主党(SPD)による、2018年3月の連立協定内で定められた目標値。2030年までの総電力消費量に占める再生可能エネルギーの割合が65%以上。

(注2)再生可能エネルギー導入促進を目的として、再生可能エネルギーの買い取り価格と市場価格の差などの補填(ほてん)のため、ユーザーに転嫁される単位使用量当たりの追加料金。

(ベアナデット・マイヤー、森悠介)

(ドイツ)

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