自動車製造・輸出・販売は10月も低迷続く

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年11月18日

アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は11月5日、10月の自動車国内生産台数(大型トラック・バスを除く)が3万1,834台になったと発表した。前月比15.0%増、前年同期比17.7%減少した。2019年1~10月期で見ると、27万3,164台(前年同期比33.3%減)だった。

10月の自動車輸出台数は1万9,339台(前月比10.3%減、前年同月比12.2%減)で、生産台数の約3分の2が輸出に回っている。1~10月期では18万7,362台(前年同期比15.0%減)となった。

アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA)によると、10月の自動車国内販売(新車販売登録)台数(重・軽商用車とその他大型車を含む)は3万2,432台(前月比10.2%減、前年同月比33.2%減)となり、1~10月期では43.8%減の41万2,412台と、こちらも低迷している

10月に国内で最も販売されたのはフォルクスワーゲンで、5,109台、割合にして16.1%となる。次いで、トヨタ(4,615台、14.5%)、ルノー(4,102台、12.9%)と続く。トップから6位までがシェア10%以上を占め、しのぎを削っている(表参照)。

表 10月のブランド別国内販売台数

なお、アルゼンチン政府は11月6日、自動車の国内販売時に課される内国税〔奢侈(しゃし)税、Impuesto Interno〕の課税対象最低金額(メーカーから販売代理店への販売価格)を183万1,084ペソ43センタボ(約3万518ドル、1ドル=約60ペソ)に引き上げることを発表した。11月30日までは現行の課税対象最低金額が適用され(2019年9月10日記事参照)、今回の変更は12月1日から2020年2月29日の間に適用される。マクリ大統領は2015年の政権発足時に、この内国税を撤廃することを目標に掲げていたが、10月27日に行われた大統領選挙の結果を受け(2019年10月28日記事参照)、実現しないまま大統領職を去ることとなる。

(津下みなみ)

(アルゼンチン)

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