リトアニアと日本、「エネルギー分野における協力覚書」に署名

(リトアニア、日本)

ワルシャワ発

2019年11月06日

日本とリトアニアのビジネスフォーラムが10月23日、東京都内で行われ、ギターナス・ナウセーダ大統領立ち合いの下、ジギマンタス・バイチュウナス・エネルギー相と菅原一秀経済産業相(当時)がエネルギー分野における協力覚書に署名した。ビジネスフォーラムは在日リトアニア大使館とエンタープライズ・リトアニアが主催し、ジェトロも後援した。

リトアニアと日本はこの覚書に基づき、電力系統や液化天然ガス(LNG)、再生可能エネルギー、省エネルギーなどのエネルギー分野での連携を推進することなる。また、リトアニア政府は、リトアニアを含むバルト3国が2025年までに目指す欧州大陸電力系統とバルト電力系統との同期系統としての連系外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで日本からの支援の期待も示した。

ナウセーダ大統領はビジネスフォーラム冒頭のあいさつで、日本・リトアニア間の貿易額は2010年と比べ9倍に拡大するなど、関係が深まっていることを指摘。また、日EU経済連携協定(EPA)により経済関係がさらに深まることに期待を示した。また、リトアニアには優れたIT産業や物流産業などが集積しており、魅力的なビジネス環境を有しているとし、日本企業に進出を呼び掛けた。

ナウセーダ大統領は天皇即位を内外に宣明する「即位礼正殿の儀」に参列するため訪日し、10月21日には安倍晋三首相とも会談した。両首脳は基本的価値を共有するリトアニアと日本が2国間関係をさらに強化し、国際社会の諸課題に関し緊密に連携して対応していくことを確認した。ナウセーダ大統領は24日に杉原千畝の出身地である岐阜県を唯一の地方視察先として訪問した。リトアニアは2020年を「杉原の年」と宣言しており、日本とリトアニアの交流をより深めたいとしている。

(吉戸翼)

(リトアニア、日本)

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