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デリー当局が大気汚染対策で通行規制を実施

(インド)

ニューデリー発

2019年11月12日

インドのデリー当局は11月1日、デリー首都圏での自動車の排ガスなどに伴う大気汚染の深刻化に対処するため、11月4日から15日にかけての午前8時から午後8時まで、乗用車のナンバープレートによる通行規制を行う旨の通達を発した。車両のナンバープレートの末尾が偶数か奇数かによって、日替わりで通行が許可されるため、市内を走行できる車両の数が制限される。ただし、政府要人の車両や緊急車両、女性のみの車両、タクシーなどの商用車、二輪車などは規制の対象外とされ、違反した者には4,000ルピー(約6,000円、1ルピー=約1.5円)の罰金が科せられる。ただし、10日の日曜日は規制対象外となった。

デリー首都圏では、大量の爆竹や花火が使用される10月27日のヒンドゥー教の新年祭「ディワリ」を境に大気汚染が急速に悪化しており、翌28日には大気の汚染度合いを示す大気質指数(AQI)が、6段階の指標で最悪の「深刻」となった。さらに、デリー近隣のパンジャブ州やハリヤナ州での焼き畑、工場の排出ガス、自動車の排ガスなどの影響も重なり、街は灰褐色のスモッグに覆われて遠くの風景が視認できない日もあるほどに大気汚染が深刻化している。空港では11月3日、視界不良により19便が欠航、37便が行き先の変更、300便超が離発着時間の変更を余儀なくされた(「タイムズ・オブ・インディア」紙11月4日)。一方、大気汚染からの健康被害を防ぐため、マスクや空気清浄機などの予防アイテムの売れ行きは好調で、前年同期比30~100%増となっている(「ビジネス・スタンダード紙」、11月4日)。今回の大気汚染の悪化により、デリー首都圏の学校は11月1日から5日まで休校となり、建設工事も中止された。

地元政府は自信を示すも、状況は予断許さず

規制が始まった11月4日以降、AQIは改善傾向にある。デリー準州のマニッシュ・シソディア州副首相は「デリー首都圏の大気汚染は日に日に改善していくだろう」と、通行規制の効果に自信をみせる(「タイムズ・オブ・インディア」紙11月6日)。しかし、乗用車の通行規制によって、タクシーや二輪車などの規制対象外の車の走行台数が増加し、結果として大気汚染の解決につながらないのではないかとする報道なども出ており、状況は予断を許さない。

(宇都宮秀夫)

(インド)

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