カルナータカ州、インドのイノベーションランキングで主要州部門の1位に

(インド)

ベンガルール発

2019年11月14日

インド政府の行政委員会(NITI Aayog)とインド競争研究所(Institute for Competitiveness, India)が10月17日に発表したインド初の州別イノベーションランキングPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)「the India Innovation Index 2019」で、インドで最もイノベーションが進む州に南部カルナータカ州(州都ベンガルール)が選ばれた。

このランキングは、各州・市でイノベーションを推進するための環境整備の進展具合や、創出されたイノベーションが実際に商業化されたかどうかといった項目を点数化して評価し、順位付けしたものだ。イノベーション創出の機会とそのための課題を洗い出すことが目的で、各州政府・自治体の今後の取り組みの参考指標として位置付けられている。ランキングは、(1)主要州、(2)北東州、(3)連邦直轄領の3つの部門に分かれ、カルナータカ州は主要州部門で、チェンナイを州都にするタミル・ナドゥ州、ムンバイやプネがあるマハーラーシュトラ州を押さえて1位となった(表参照)。特に、イノベーションにかかる投資実績や、生み出された知的財産の商用化といった項目で高い評価を受けたようだ。

表 主要州別イノベーションランキング

スタートアップの集積地としても名高い

ベンガルールは、世界のイノベーション活動の中核を担う情報通信技術(ICT)産業の集積地で、インド大手企業のみならず多数の多国籍企業が積極的に投資を行い、研究開発活動が盛んだ。また、多くのイノベーションを生み出すスタートアップのインド最大の集積地であることも大きい。地場調査会社Zinnovによると、ベンガルールのスタートアップ企業数はインド全体の4分の1を占めており、デリー近郊(21%)、ムンバイ(14%)を押さえてインド最大のスタートアップハブとして内外に知られている。

(遠藤壮一郎)

(インド)

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