中国国際航空、成田~重慶間の直行便を11月下旬に就航

(中国)

成都発

2019年11月05日

中国国際航空は10月18日、重慶と成田を結ぶ直行便の運航を11月24日から開始すると発表した(表1参照)。同社による同区間の直行便は、利用者の減少などから2003年に廃止されていた。16年ぶりに再開される。

表1 重慶~成田便の時刻表

同区間の直行便は、2016年から春秋航空が週4便を運航しているが、LCC(ローコストキャリア)便であるため、日系企業の駐在員からは「ビジネス用途では利用しにくい」という声が上がっていた。従って、これまでの同区間の移動は、上海や北京などを経由するルートが一般的で、便の遅延などによる乗り継ぎトラブルも少なくなかった。中国日本商会が発刊している中国政府への建議書「中国経済と日本企業白書」にも、同区間のフルサービスの直行便就航に関する要望を、建議事項の1つとして例年記載していた。

今回の中国国際航空による直行便の就航について、在重慶日系企業の駐在員からは「往来しやすくなることで、重慶と日本との経済交流がより活発になるのでは」と期待する声が聞かれる。

中国国際航空の担当者は、就航開始の理由について「進出日系企業を含むビジネス客からの路線開設ニーズが高まっていたことに加え、近年の重慶から日本への観光客も増加している。2020年の東京オリンピック開催を控え、観光客はさらなる増加が期待できる」と述べた。

中国国際航空は11月20日に、市政府や関連企業を招いた記者発表会および記念式典を重慶市内のホテルにて開催する予定。

成都~成田間も増便、デイリー運航へ

加えて、中国国際航空は、成都~成田間が11月4日から現在の週4便からデイリー運航に増便すると発表した(表2参照)。重慶市のみならず、四川省も含めた中国西部地域では近年、国際規模のイベント行事が多数開催されており、企業関係者のみならず、学術交流や自治体交流を目的とする関係者の往来も盛んだ。こうした旅客需要拡大に伴う直行便の増加を背景に、中国西部地域と日本との往来がいっそう活発になることが期待される。

表2 成都~成田便の時刻表

(寺田俊作)

(中国)

ビジネス短信 6389419f4b3ba662