模造品流入阻止や国内市場保護のため、携帯電話機の登録を有料化

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年11月28日

ウズベキスタン政府は12月1日以降、携帯電話機の国内市場保護のため、携帯電話機の国内登録を有料化する。

携帯電話機の登録制度は閣僚会議決定第847号(2018年10月22日付)に基づくもので、2019年4月1日からスタートした。登録された携帯電話機には15桁の番号(IMEIコード)が割り振られる。現在、国内で使用中のほぼ全ての携帯電話機の登録は自動的に終了しているもようだ。政府は携帯電話の登録制度の目的について、a.模造品流入防止、b.国内市場の保護、c.盗難品などの識別、d.不正利用防止、などを挙げている。

この登録制度はこれまでは無料で運営されていたが、閣僚会議決定第778号(2019年9月17日付)によって、2019年12月1日以降、携帯電話機の登録が有料になる。料金は、国内製造の携帯電話機のIMEIコード登録料は2万2,300スム(約245円、1スム=約0.011円)〔基礎計算額(注1)の10%〕、外国製品は4万4,600スム(同20%)。また、個人が国外から持ち込む携帯電話については、通信開始から30日以内に登録すると料金は4万4,600スム、31日以降になると5万5,750スム(同25%)となる。SIMカードを利用するルーター、タブレット、時計なども登録対象になる。なお、徴収した料金は、こうしたシステムを運用する「情報通信技術開発基金」の資金に充てられる。

12月1日以降、ウズベキスタンを訪れる非居住者(外国人)については、ウズベキスタン国内でSIMカードを購入し、通算31日以上、SIMカードを利用した場合は4万4,600スム(同20%)を支払い、携帯電話機を登録する必要がある。30日以内は登録料金が無料だが、同じSIMカードを31日以上利用することが予想される場合は、新たにウズベキスタンで(登録済み)携帯電話機を購入する(注2)か、同システム管理者もしくは特定郵便局(注3)で持ち込み携帯電話機の登録を申請する必要がある。ただし、出張者などが外国のSIMカードでローミング通話を行う場合には、利用日数に関係なく携帯電話機の登録は不要。

(注1)政府サービス料金や罰金などを算出するために設定される金額。現在は22万3,000スム(2019年7月17日記事参照)。

(注2)国内で購入した場合、包装箱、保証書もしくはバッテリーの下側にIMEIコードが明記されていると当局は説明している。

(注3)住所、その他詳細情報はウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる(表記はウズベク語、ロシア語のみ)。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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