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中銀、2019/2020年度のインフレ率を11~12%と予測

(パキスタン)

カラチ発

2019年11月29日

パキスタン中央銀行は11月22日の金融政策決定会合で、現行の政策金利13.25%を据え置く声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。また中銀は、初めて新方式に基づいたインフレ率の予測を行い、2019/2020年度(2019年7月~2020年6月)のインフレ率について、11~12%との予測を発表した。国内では食糧供給が不安定になっており、物価上昇への影響を示唆した。2019年10月の物価上昇率は前年同月比11%と予想よりも高振れしており、今後2年間で5~7%に抑制することを目指している。

パキスタンの国民経済計算は10年ごとに見直されるが、これに伴って2019年9月から、新方式によって測定された物価上昇率が発表されている。新方式に基づくインフレ率は、旧方式よりもおおむね低い数値になっており、報道などによると、新方式では数値が過小評価される傾向にあるとして、消費者が実際に体感しているインフレ率は11%以上だという批判もある。他方、新方式では、従来なかった都市部と地方における物価上昇率がそれぞれ記載されており、都市と地方におけるインフレ率の差異を把握できるようになった。

2020年の成長率予測は3.5%で据え置き

パキスタンの2020年の実質GDP成長率について、世界銀行やIMFなどが2%前後と予測する中、パキスタン中銀は今回の声明で「直近では主要農作物が順調に生産されている」として、当初予測の3.5%を変更しなかった。

当地主要紙では、過去数年と比較して実質GDP成長率の鈍化が予測されることについて、失業率と貧困が増加するとの懸念を示す論調が広がっている。ただし、パキスタンの経済指標をみる上では、政府発表のGDP統計では同国経済の全てを反映しているわけではない点に留意すべきだ。統計で捕捉できない経済活動は「地下経済」(Undocumented Economy)と呼ばれ、その規模は政府発表の名目GDPに匹敵するという識者もあり、実体経済は指標ほど悪化していないという見方も根強い。同国経済をより適切に捉えるためには、政府発表の各種統計データに加え、背景にある実体経済も併せ見る姿勢が肝要だ。

(久木治)

(パキスタン)

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