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メキシコが米州では初となる狂犬病の清浄国に

(メキシコ)

メキシコ発

2019年11月19日

世界保健機関(WHO)の下部機関である汎米保健機構(PAHO)は11月11日、メキシコを狂犬病の清浄国として認定した。狂犬病の清浄国・地域は世界的にみても日本、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、英国、ノルウェーなど十数カ国にすぎず、米州では初めてとなる。また、WHOが狂犬病の清浄国・地域を正式に認定するプロセスを定めたのは最近のため、2016年12月にWTOプロセスを開始したメキシコの認定は世界でも初のケースとなる。

1990年代のメキシコでは、狂犬病による死者が年間60~70人、狂犬病で死亡する犬は同3,000匹に達していたが、保健省国家疾病予防監視プログラムセンター(Cenaprece)と州政府保健局の30年に及ぶ撲滅キャンペーン活動が奏功し、2005年にメキシコ州で発症した事例を最後に、狂犬病の人への感染は見られていない。

政府は年に2回の狂犬病ワクチン無料接種キャンペーンを展開しており、2019年春には1,400万のワクチンを接種、秋には農村地帯で野生動物による感染リスクが高い地域を中心に200万の犬や猫を対象にワクチン接種が行われた(保健省プレスリリース11月11日付)。犬や猫や野生動物に噛まれた人に対する適時のワクチン接種も行っている。

野生動物に接触する場合は注意

駐在員やその家族などメキシコに長期滞在する日本人の中には、渡航前に任意で狂犬病のワクチン接種を受ける人が比較的多かった。他方、メキシコでのキャンペーン活動の進展を受けて感染リスクが大きく低下したことから、メキシコ駐在に向けて狂犬病のワクチン接種の優先度は低いという専門家の意見も多かった。今回、PAHOが正式にメキシコを狂犬病の清浄国として認定したことにより、都市部における狂犬病感染リスクは限りなく小さくなったと考えられる。

しかし、保健省は、キツネやコウモリなど野生生態系に狂犬病の感染源が依然として存在するリスクを認めており、今後も狂犬病のワクチン接種キャンペーンは継続していくとしている。野生動物との接触が想定される活動を行うためにメキシコに出張あるいは駐在する場合は、依然として狂犬病ワクチンの接種を受けた方が無難だろう。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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