ドイツの旅行会社、2020年にイルクーツク~ウラジオストク間の観光列車運行を計画

(ロシア)

モスクワ発

2019年11月27日

ロシアの極東投資誘致輸出促進庁は11月19日、同庁とドイツの旅行会社レルンイデー・エアレープニスライゼン(Lernidee Erlebnisreisen)が、ロシアのイルクーツクからウラジオストクまでの高級旅客鉄道サービス「極東急行列車」を2020年に運行する計画を発表した。

同社のヌルラン・ムカシ社長は「極東急行列車の第1の目標は日本人観光客を誘致すること」と述べている。同社は既に日本の旅行会社と交渉しており、複数の大手旅行会社と近く契約を締結する見込みだという。また、日本側の要望を踏まえ、鉄道を運行するロシア旅客会社と列車のスケジュールを協議している。列車はイルクーツク~ウラン・ウデ~ハバロフスク~ウラジオストクを結ぶ。最初の日本人観光客グループは50~60人になると見込んでいる。

レルンイデー・エアレープニスライゼンの事業は、創立当初の1986年にシベリア鉄道に乗りながらロシア語を学ぶ旅行を実施したことから始まる。2009年にはモスクワ~モンゴル・ウランバートル(その後北京まで延伸)を結ぶ観光列車サービス「ザレンゴールド(ロシア語名:ツァールスコエ・ゾロト、日本語で『皇帝の黄金』)」の運営を開始、人気を博している。このため、極東急行列車にも需要があるとみている。

極東投資誘致輸出促進庁は2019年3月、レルンイデー・エアレープニスライゼンとロシア極東の観光投資を誘致する協力合意書を締結した。同社はエニセイ川や北極圏でのクルーズ観光など新しいプロジェクトについても同庁と協議中だ。

(タギール・フジヤトフ、エカテリーナ・セミョノワ)

(ロシア)

ビジネス短信 4b43b4bb0f060fdd