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EU、中国と地理的表示保護のための交渉妥結

(EU、中国)

ブリュッセル発

2019年11月07日

欧州委員会は11月6日、中国政府とそれぞれの100品目について地理的表示(GI)保護を相互に認める2国間協定の交渉が妥結したことを明らかにした外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。欧州委が公表したEU側の「GI・100品目リストPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」によると、この協定が発効すれば、イタリア産の「ゴルゴンゾーラ(チーズ)」やフランス産の「ボルドー(ワイン)」などは、中国市場で「ゴルゴンゾーラ(戈贡佐拉)」「ボルドー(波尔多)」として模倣や盗用などからの法的保護が期待できるという。

在中国・欧州産業団体は中国側のGI制度の課題を指摘

EUと中国は2017年6月2日に、双方が保護を求める各100品目(合計200品目)のGIリスト案を公開(2017年7月24日記事参照)、協定の交渉推進について共同声明を発表していた。

欧州委によると、中国はEUの農産・食品にとって世界第2位の輸出市場で、2018年9月~2019年8月の12カ月の輸出額は128億ユーロに達するという。この中で、ワインや農産物、蒸留酒などGIの保護対象となる食品・飲料は約9%を占めるという。

欧州委のフィル・ホーガン委員(農業・農村開発担当)はGIの効果について、消費者は商品の原産地や真正性を信頼し、より高い対価を納得して支払うことになる上、農業生産者の収益改善も期待できると指摘した。また、欧州議会の第2会派の中道左派「社会・民主主義進歩連盟(S&D)」グループは同日付の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、交渉妥結を支持し、「欧州の農業生産者と消費者双方に朗報だ」とコメントした。このほか、在中国・欧州商工会議所に相当する中国EU商会のイェルク・ブットケ会頭も交渉妥結を歓迎したが、GI協定がEUと中国にさらなる経済自由化の機会を提供するためには、現在交渉中のEU・中国投資協定が効果を発揮し、相互の市場アクセスが保障される環境を整えることが前提となるとの認識を示した。中国EU商会は、中国のGI保護システムにはGIを知的財産権として定義付ける法的根拠が欠如しているとする。その結果、中国の行政機関は、GI保護の介入のために行政措置を行使するのは適切でないと判断することが多く、欧州企業に不利益を招いていると指摘している。

今回妥結した協定は双方で法的確認作業を行い、EU側は欧州議会、EU理事会の承認を得る必要があるが、欧州委は2020年内の発効を想定している。なお、協定発効から4年後をめどに、双方の保護対象として175品目を追加する方針も確認している。

(前田篤穂)

(EU、中国)

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