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トランプ米大統領、AGOAに基づくカメルーンへの特恵関税停止を発表

(米国、カメルーン)

ニューヨーク発

2019年11月08日

トランプ米国大統領は10月31日、カメルーンに対してアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく関税上の特恵待遇の資格を2020年1月1日から停止すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、議会に通知した。カメルーン国内の人権侵害を理由としている。今回の措置により2020年以降、同国から輸入される石油やカカオ製品を含む一次産品などで特恵関税が利用できなくなる。

カメルーンでは近年、政権を構成する多数派のフランス語圏と、分離独立を求める少数派の英語圏との武力紛争が激化し、双方による人権侵害が報告されている。トランプ大統領は声明で、カメルーンの治安部隊が「超法規的に人命を奪い、恣意(しい)的かつ違法に国民を拘束、拷問している」と非難した。同国に対しては既に2月に、国務省がテロ対策費など対外援助の一部撤回を表明している。また、議会下院でも、カレン・バス議員(民主党、カリフォルニア州)が提出した人権尊重や紛争解決を求める決議案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが採択されている。

一方、カメルーン側からは、AGOA資格停止の理由は人権問題ではなく、同国が中国との関係を深めているため、との見方が出ている。CNN外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、中国はカメルーンの対中負債を一部帳消しにしたほか、多数のインフラプロジェクトへの投資を行っている。カメルーンのフェリックス・ムバユ外務特命担当相は「米国はわれわれが中国に対して取る一定の姿勢をよく思っていない」と述べた(CNN11月1日)。

米国国際貿易委員会(USITC)によると、カメルーンからの輸入総額2億ドル超のうち、AGOAを介した輸入は約6,300万ドルで、そのほぼ全てを原油(HTS2709項)が占める。また、原油の輸入額は米国の対カメルーン輸入額の約3割を占める最大の輸入品目となっており(表参照)、今回の措置の影響は大きいとみられる。

表 米国の対カメルーン輸入(2018年、上位5品目)

米国は、AGOA対象国と認定する際の基準として、人権の尊重に加えて、法に基づく統治や政治的多様性、米国との貿易投資障壁の撤廃、労働者の権利保護などを設定している。トランプ大統領は2018年7月にも、ルワンダが中古衣類の関税を不当に引き上げているとして、同国からの衣類の輸入に関してAGOAに基づく特恵資格を停止外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

(藪恭兵)

(米国、カメルーン)

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