2019年のGDP成長率、6.4%の見通し

(ラオス)

ビエンチャン発

2019年11月28日

11月7日に開会した第8期第8回ラオス国民議会で、トンルン首相は、2019年の経済成長率は6.4%(計画は6.7%)、1人当たりGDPは2,677ドル(当初計画は2,726ドル)となる見通しを発表した。

セクター別GDP成長率は農業が2.8%、工業セクターが7.1%、サービスが7.0%となる。2019年は6県での深刻な洪水被害や干ばつ、アフリカ豚コレラやトウモロコシ害虫、デング熱の流行が成長率を下押ししたとした。一方、高く安定した経済成長を維持し、徴税や歳出管理の強化を推し進めたことで、GDPに占める財政赤字の比率は6%から4%に改善する。喫緊の課題としては、持続的な歳入拡大に貢献し得る生産性の向上だと指摘し、特に農業では、高収量化や農産品加工への転換、他国製品との競争力強化が必要と強調した。2020年の経済成長率は6.5%、1人当たりGDPは2,733ドルとする。

また、カムマニー・インティラート・エネルギー鉱山相は、干ばつでダムの貯水率が低下するものの、2019年の電力生産量は3万3,658ギガワット時(前年比2.3%減)とする見通しを発表した。2019年以降、大規模ダムとしてサイニャブリ(1,285メガワット)、ナムニアップ1(410メガワット)、ドンサホン(260メガワット)が完成済みで、さらに2018年7月に決壊事故を起こしたセーピアンセーナムノイ(410メガワット)の修復が完了する見通しで、2020年の発電能力は4万4,418ギガワットになる計画とした。

(山田健一郎)

(ラオス)

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