連立に向けた協議が難航、3度目の再選挙の可能性も

(イスラエル)

テルアビブ発

2019年11月22日

「青と白」のベニー・ガンツ党首が11月20日、組閣を断念した。イスラエルでは、2019年4月と9月に続き、3度目の総選挙が実施される可能性が出てきた。

9月のやり直し総選挙(2019年9月20日記事参照)では、ガンツ党首が率いる「青と白」が33議席を獲得して単独では第1党だったが、旧与党リクードを中心とした右派が55議席で最大勢力となった。このため、ルーベン・リブリン大統領はリクードのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対して組閣指示を出したが、同首相は期限までに組閣できなかった。

続いて、大統領から指示を受けた「青と白」のガンツ党首は各政党と連立交渉を行っていたが、こちらも期限の11月20日までに組閣できなかった。

今後、最長で21日間、定数120人の国会(クネセト)で組閣に向けた最終交渉が始まる。国会議員61人以上の推薦を受けた議員に対し、14日間の期限で組閣の権限が与えられる。国会が首相候補を擁立できない、あるいは首相候補が組閣できなければ、3度目の総選挙が実施される。

(余田知弘)

(イスラエル)

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