EU、日本産食品の輸入規制を見直し
(EU、日本)
ブリュッセル発
2019年11月05日
2011年3月の東日本大震災による原発事故以来、EUが日本から輸入される食品・飼料に対して適用している規制措置を改正する欧州委員会実施規則2019/1787が、2019年10月25日付EU官報で公布された。同規則は11月14日に適用開始される。
栃木県、千葉県、岩手県は規制対象外に
規則2019/1787は、2017年11月に公布された欧州委員会実施規則2017/2058(2017年11月14日記事参照)に基づき、原発事故から7回目と8回目となる、2017年と2018年の収穫期について、日本の当局により提供された10万点以上の食品および飼料モニタリング検査結果などを考慮し、規制措置を見直すもの。同規則により、引き続き輸入規制対象となる品目は次のとおり。かっこ内に示した一部の農産品と水産品(注)、およびそれらの加工品は規制対象から除外され、輸入時の放射性物質検査証明書の提出が不要となる。
- 福島県:キノコ類、水産品、タラの芽、コシアブラ、タケノコ、柿〔大豆、一部山菜類(フキ、ワラビ、ゼンマイ、クサソテツ)が規制対象から除外〕
- 宮城県:キノコ類、タラの芽、ワラビ、コシアブラ、タケノコ〔水産品、一部山菜類(ゼンマイ、クサソテツ)が規制対象から除外〕
- 群馬県:キノコ類、コシアブラ、タラの芽(今回新たに規制対象に追加)(水産品、タケノコが規制対象から除外)
- 茨城県:コシアブラ(キノコ類、水産品、タケノコが規制対象から除外)
- 長野県:コシアブラ〔キノコ類、一部山菜類(タラの芽、ゼンマイ、クサソテツ)が規制対象から除外)
- 新潟県:コシアブラ(キノコ類が規制対象から除外)
- 山梨県、山形県、静岡県:キノコ類、コシアブラ
- 栃木県、千葉県、岩手県は、規制対象地域から除外
次回の見直しは2019年と2020年のモニタリング検査結果に基づいて、2021年6月30日までに実施される。
(注)ブリ、ヒラマサ、カンパチ、マダイ、シマアジ、クロマグロ、マサバ、甲殻類、軟体動物を除く。
(村岡有)
(EU、日本)
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