山東省の1~9月のGRP成長率、前年同期比5.4%、ハイテク製品が堅調

(中国)

青島発

2019年11月18日

中国山東省政府の発表(10月28日)によると、2019年1~9月の域内総生産(GRP)は、前年同期比5.4%増の6兆2,309億元(約93兆4,635億円、1元=約15円)だった。産業別では、第一次産業が1.0%増の3,627億元、第二次産業が2.5%増の2兆7,011億元、第三次産業が8.8%増の3兆1,672億元で、第三次産業の割合は50.8%と前年同期より1.5ポイント上昇した(表参照)。

表 山東省2019年第1~3四半期主要経済指標

2019年第3四半期まで(1~9月)投資をみると、新技術、新産業、新業態、新ビジネスモデルの4つを指す「四新経済」(注)への投資額は全体の43.1%を占めた。ハイテクサービス業への投資が拡大しており、前年同期比18.5%増となった。特にR&D(前年同期の2.2倍)、インターネット関連サービス(71.4%増)は高い伸びを示した。

次世代情報技術(5.2%増)、ハイエンド設備(4.6%増)、新エネルギー新材料(3.2%増)などの新興産業における付加価値額はいずれも増加した。また、ハイテク製造業の伸びも顕著で、航空・宇宙関連設備は40.0%増、太陽電池は31.6%増、光電デバイスは17.8%増だった。太陽光や風力、原子力、水力などのクリーンエネルギー発電設備容量は3,145万1,000キロワットに達し、前年同期比14.8%増だった。

一方、固定資産投資は前年同期比9.6%減となった。このうち、不動産開発は14.2%増の6,385億元だった。

社会消費品小売総額は前年同期比6.7%増の2兆5,560億元で、消費者物価指数は2.6%上昇した。食品価格は7.1%上昇し、豚肉や生鮮果物、野菜の値上がりによる影響が大きかった。

可処分所得は増加しており、都市部住民1人当たり可処分所得は7.1%増の3万1,879元で、農村部は8.8%増の1万4,472元だった。

貿易総額は前年同期比6.4%増の1兆4,890億元で、うち輸入額は7.6%増の6,779億元、輸出額は5.4%増の8,112億元だった(「経済観察報」10月28日)。

(注)IT技術、製造業、サービス業など結び付けることによって、イノベーションを創出することが期待される。

(董玥涵)

(中国)

ビジネス短信 0409a43cb5d3b746