ADB、2019年の経済成長率予測を6.0%、2020年を6.2%に下方修正

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月02日

アジア開発銀行(ADB)は9月25日、2019年のフィリピンの経済成長率の予測を6.0%に下方修正したと発表した。前回(4月)の予測値(6.2%)から0.2ポイント、前々回(2018年12月)の予測値(6.7%)からは0.7ポイントの下方修正となる(2019年4月8日記事参照)。2020年の経済成長率の予測も6.2%に下方修正し、前回(4月)の予測値(6.4%)から0.2ポイント引き下げた。

ADB関係者は下方修正の理由について、「2019年予算の成立が3カ月半ほど遅れて4月に成立し(2019年4月18日記事参照)、予算執行が滞り国内投資が落ち込んだことや、5月の中間選挙キャンペーン期間中に公共事業が禁止されたことも重なって公共投資が落ち込み、上半期の経済成長率が5.5%にとどまった(2019年8月16日記事参照)ため」と説明した。

ADBは2019年下半期の経済成長について、「政府が進める新規の大型インフラプロジェクトが着実に進められており、下半期には公共投資、民間投資がともに大きく盛り返し、下半期の成長率は6%台に達し、通年では6.0%の経済成長を達成する見込みだ」とした。

なおADBは、フィリピンの2019年のインフレ率を2.6%、2020年を3.0~3.5%と予測している。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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