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フィリピンとロシアの首脳会談で産業協力、テロ対策、軍事協力拡大を確認

(フィリピン、ロシア)

マニラ発

2019年10月15日

フィリピンのドゥテルテ大統領は10月3日、ロシアのプーチン大統領とロシア南部のソチで会談を行い、産業協力や軍事、テロ対策、安全保障について協議し、今後も外交、防衛、経済関係閣僚による対話を続けて協力を拡大する意向を表明した。

プーチン大統領はフィリピンと産業協力を進めたい分野の1つに原子力の平和利用を挙げ、ロシアの国営原子力企業ロスアトムが開発する海上浮遊型の小型原子力発電所を含む幾つかの原発建設プランをフィリピン側に提案した。フィリピンエネルギー省は2017年、ロスアトムによる休眠中のバターン原子力発電所(注)の視察を受け入れ、再稼働または新規建設に向けた検証を行う協力覚書を締結している。両首脳はそのほか、宇宙探査、デジタルテクノロジー分野での協力を進めることも確認した。

テロ対策についてプーチン大統領は、イスラム過激派勢力による2017年5月のフィリピン・ミンダナオ島マラウィの武力占拠に触れ、フィリピン政府による掃討作戦の結果、現在はテロ脅威レベルが引き下げられていることを評価した上で、今後も両国が互いの経験を共有し合い、協力して新たなテロの脅威と闘っていくとした。

ドゥテルテ大統領はフィリピン国軍の武器調達先の多角化の重要性も強調し、同盟国の米国だけではなく、ロシアからも武器を調達する意向を示した。首脳会談に先駆けて、フィリピン国軍はロシアから戦闘ヘリコプターを16機購入する可能性を発表していた。マニラを拠点とするシンクタンクAPPFIの関係者は地元メディアに対して、「ロシアはフィリピンへの武器輸出を拡大することで、フィリピンに対する影響力が大きい米国に対抗したいと考えている」と述べた。ドゥテルテ大統領は2016年の就任以降、歴代政権の中でも最も中国に歩み寄る姿勢を見せるなど、米国だけではなくさまざまな国と友好関係を築き、外交関係を緊密化にしようとしている。

(注)1984年にルソン島バターン州に完成した原子力発電所。チェルノブイリ原発事故が発生した1986年、マルコス政権が崩壊して原発稼働の反対運動が起こり、次のコラソン・アキノ大統領が休眠することを決定、現在に至るまで一度も稼働していない。

(坂田和仁)

(フィリピン、ロシア)

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