野党支持候補が首都ブダペスト市長に

(ハンガリー)

ブダペスト発

2019年10月30日

ハンガリーで10月13日に統一地方選挙が行われた。首都ブダペストの市長選では、野党が支持するカラーチョニ・ゲルゲイ氏が、連立与党が支持する現職のタルローシュ・イシュトバーン氏を破った。カラーチョニ氏が35万3,593票(得票率50.86%)を集め、タルローシュ氏の30万6,608票(44.10%)を上回った。

今回の地方選では、3,177市町村の首長と1万6,787人の地方議会議員、414人の県議会議員が選出された。連立与党が3分の2以上の議席を獲得した2018年4月の総選挙(2018年4月10日記事参照)と異なり、今回は野党が健闘した(表参照)。投票率は48.58%(前回44.30%)。

表 各行政区首長の推薦政党

カラーチョニ新ブタペスト市長は演説で今回の選挙結果を評価し、「この勝利によってブダペストは緑多き自由な町となる」と述べ、緊張感の高まる首都に落ち着きを取り戻したいと述べた。敗れたタルローシュ市長は支持者に、「国家全体で見れば結果は素晴らしいものだが、ブダペストに関しては考える必要がある」と語った。オルバーン・ビクトル首相は選挙結果に関し、連立与党はなおもハンガリーで最も強力な政党だと強調した。一方で、野党側の当選者に対しても、国家のため政府は協力する準備ができていると述べた。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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