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オランダ税関によるEPAガイダンス日本語仮訳をジェトロが作成

(EU、日本、オランダ)

欧州ロシアCIS課

2019年10月31日

ジェトロは10月28日、オランダ税関が公表する日EU経済連携協定(EPA)ガイダンスの日本語仮訳PDFファイル(366KB)をウェブサイトに掲載した。オランダ税関によるガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますはEPAの発効(2019年2月)前から公表されていたが、今回ジェトロで翻訳したのは、8月1日に公表された、EPAの運用に関する情報を補足した2019年7月版だ。

締約国により異なる書類保存年限に注意

オランダ税関が作成する日EU・EPAガイダンスでは、ドイツ税関が作成するガイダンス(2019年8月23日記事参照)と同様、EPAの原産地手続きと原産地規則に関して、欧州委員会がEU統一の運用として明らかにしていない内容が一部に含まれる。

オランダにおける運用で特に注意すべきなのが、日EU・EPAが定める原産性を満たすことを示す書類の保存年限だ。協定上、書類保存年限は、輸出者の場合、原産地に関する申告文を作成した日から「少なくとも」4年、輸入者の場合は産品を輸入した日から「少なくとも」3年と規定されているが、各締約国の国内法に基づき、場合によってはそれ以上の期間の保存が求められる。例えば日本では、国内法に基づき輸入者は5年、輸出者は4年の書類保存義務が課される。

ガイダンスは、オランダでは輸出者、輸入者共に7年間の書類保存義務を負うとしている。7年の起算日はガイダンス上で明記されていないが、同国の関税法に基づけば、輸入の場合は(EU域内)自由流通のための申告が受理された年の末日、輸出の場合は輸出申告が受理された年の末日で、実際に輸出入が行われた日を起点に7年以上の保存が求められることになる。

また、日EU・EPAでは、原産地に関する申告について、インボイスまたは「その他の商業書類」上に記すこととしている。「その他の商業書類」については、協定上では具体的な説明がない一方、オランダ税関はガイダンスの中で、「特に梱包(こんぽう)標(パッキングリスト)や納品書(デリバリーノート)を指す」と、具体的に例示している。

なお、原産地に関する申告の作成者については、ガイダンスは「輸出者自身が作成したインボイスまたはその他の商業書類上で、輸出者が作成することができる」と説明する。協定上、「輸出者」の定義には「原産地申告を作成する生産者」も含むと規定されている一方、オランダのガイダンスでは、生産者が原産地申告を作成することができる場合についての説明がない。日本では一般的な、商社が生産者に代わって輸出を行うなど、輸出者と生産者が異なる取引でEPAの適用を受けたい場合の手続きについては、税関に直接確認する必要がある。

これまでジェトロでは、日EU・EPAのEU側の運用に関して、欧州委員会が作成するガイダンスや、前述のドイツ税関のガイダンスなどを日本語に訳し、ウェブサイトに掲載している。

なお同ガイダンスは、オランダにおける日EU・EPA運用に関するもので、他のEU加盟国税関が完全に同じ運用を行うとは限らない点、また同ガイダンスは日EU両政府間の協議状況などを踏まえて今後も改定される可能性があり、常に最新の運用を確認すべき点に留意する必要がある。

(根津奈緒美)

(EU、日本、オランダ)

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