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中国製医療機器が市場を席巻、日本の診断技術に期待

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年10月09日

2017年9月の外貨規制緩和により、外国からの輸入額が大幅に増加しているウズベキスタン。医療機器については、2018年の輸入額が前年比15.9%増の6,852万ドルとなり、2017年以前と比べて大きな伸び率を記録している(注1)。現在の医療機器ビジネスの現状について、医療機器輸入商社アルファスター・グローバル(2016年創業)社長のアスカル・ドジュマノフ氏に話を聞いた(9月30日)。

(問)取扱製品や業態について。

(答)主として韓国、中国からの手術台周辺機器、内視鏡関連器具、消耗品などを取り扱う。業態としては、a.個別プロジェクト(新病院建設など)に伴う包括調達、b.機材・資材の個別売り、の形態がある。競争が激化しており、c.個別の医療機械の単価を抑え、その後のメンテナンスや消耗品の交換で利益を得る業態に変化している。

(問)ウズベキスタンの医療機器市場の特徴について。

(答)価格に敏感な市場で、中国製の医療機器・資材が流入している。中国製は価格が安く、品質も良くなっている。韓国製が太刀打ちできない状況になりつつある。医師が直接、電子商取引サイト「アリババ」を見て商品と値段を確認できることに加え、中国企業はステッカーのロシア語表記にも柔軟に対応している。製品のスタンダード(単位)もロシア、欧米、アジア全てに対応している。当社と取引のある韓国企業は、そこまで対応できない。

(問)ウズベキスタンの病院などの医療体制の特徴について。

(答)残念ながら、ウズベキスタンの医療レベルは先進国・中進国に比べてまだ低い。基本的に国内の病院・クリニックは診断のみで、治療は患者が自ら薬局で薬を購入し行う。簡単な手術は国内で行えるが、富裕層は国外(インド、韓国、ドイツなど)で行っている。医療レベルが向上するには(現在、国外で研修する若い医師が国内に戻るまで)最低5年は必要。それでも、診断中心のクリニック数は非常に増加しており、医師が足りない状況だ。機材はあるが医師が見つからず、未稼働のクリニックもある。これには、民間のクリニックに税優遇措置が与えられていること(注2)、民間クリニックは公立病院より料金は高いが、サービスが格段に違うため一般市民も民間クリニックを選ぶようになったこと、が背景にある。最近では医師が自らクリニックを建設し、収益を上げているところも多い。

(問)2021年から段階的に強制医療保険制度が導入される。今後の日本との協業の可能性は。

(答)家族を残して、ロシアなどへ働きに出るウズベク人も多い。家族は国内で働いておらず、源泉徴収による保険料の徴収は難しい。国民皆保険になるのは時間がかかるだろう。当地の医療機関は診断中心のため、日本の技術を取り入れた人間ドックには非常に関心がある。国営企業や大企業の社員向けに、パッケージで販売できる可能性がある。MRI、CTスキャナー、X線などの検査・診断装置も需要があり、欧米メーカーのフィリップス、ゼネラル・エレクトリック(GE)、シーメンスなどは当地で販売を伸ばしている。将来的には、欧米、ロシア、中国、日本などのスタンダードや個性を持った病院・クリニックができ、患者が病院を個別に選ぶ時代がくるだろう。

写真 アスカル・ドジュマノフ氏。日本留学経験があり、日本語が堪能。日本の中古建機の取り扱いも希望している(ジェトロ撮影)

アスカル・ドジュマノフ氏。日本留学経験があり、日本語が堪能。日本の中古建機の取り扱いも希望している(ジェトロ撮影)

(注1)出所はITCトレードマップ。

(注2)2017年4月1日付大統領決定第2863号。優遇期間は5年だが、延長される可能性が高いとされる。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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