チャコ州知事選で野党系のカピタニッチ元首相が勝利

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年10月18日

アルゼンチンのチャコ州で10月13日に州知事選挙が行われ、野党・ペロン党急進左派のホルヘ・カピタニッチ候補が、得票率49.32%を獲得して勝利した。得票率31.40%を獲得した連立与党の急進派に属するカリム・ペチェ候補を突き放しての勝利だった。

カピタニッチ氏は、同州最大レシステンシア市の現職市長だ。2002年のエドゥアルド・ドゥアルデ政権時および2013~2015年のクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル政権時に首相を務め、過去にチャコ州知事を2期務めた経験がある。

アルゼンチン北部に位置するチャコ州の人口は100万強。2007年以降、ペロン党所属の政治家が州知事を担ってきた。現チャコ州知事のドミンゴ・ペッポ氏は当初、再選を狙っていたが、ペッポ知事の前任だったカピタニッチ候補の立候補が決まると、ペロン党候補を一本化し、カピタニッチ氏を支援する立場に回った。

アルゼンチンでは、2019年に全国24州・自治市のうち22州・自治市の首長が改選されるが、これまで既に17州で州知事選挙が行われた。ペロン党系の州知事は11人に達している。10月27日にブエノスアイレス州、ブエノスアイレス自治市、カタマルカ州、ラ・リオハ州の3州および1自治市、11月10日にサルタ州で州知事および自治市長選挙が行われる。各地での予備選挙の結果では、ブエノスアイレス自治市以外はいずれもペロン党系が優勢となっている。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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