フィリピンのペプシコーラ、菓子製造から撤退
(フィリピン)
マニラ発
2019年10月08日
オランダのQuaker Global Investments、韓国のロッテ七星飲料などが出資するペプシコーラ・プロダクツ・フィリピンズ・インク(PCPPI)は9月20日、フィリピンでの菓子製造事業から撤退すると発表した。
PCPPIは2015年にルソン島ラグナ州のライト・インダストリアル・アンド・サイエンス・パークに製造工場を建設し、国内市場向けに「チートス」ブランドの菓子を製造していたが、主力であるペプシコーラ、セブンアップ、ゲータレード、リプトンといったブランドの清涼飲料事業に経営資源を集中させるため、菓子製造事業からの撤退を決定した。PCPPIは米国ペプシコにとって世界で2社目となる菓子製造のフランチャイジーだった。
PCPPIは2019年上半期、4億4,606万ペソ(約9億3,670万円、1ペソ=約2.1円)の純利益を記録し、前年同期の4,864万ペソの純損失から大きく回復していた。菓子製造事業からの撤退発表を受け、PCPPIの株価は9月20日に0.48%下落した。
フィリピンの菓子製造大手には、日本のカルビーと2014年に合弁契約を結び、2018年に合弁を解消した後もライセンス契約を結んでカルビーブランドの菓子を製造するユニバーサル・ロビーナや、財閥サンミゲル・コーポレーションの子会社サンミゲル・ピュアフーズなどがある。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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