外国人就労許可のワンストップ窓口を開設

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月02日

フィリピン労働雇用省(DOLE)は9月23日、フィリピン国内で就労する外国人のためのワンストップ窓口を開設したと発表した。マニラ首都圏のDOLEのオフィスの中に設置され、DOLEに加えて内国歳入庁(BIR)と専門職資格管理委員会(PRC)のサービスをワンストップで提供し、外国人雇用許可証(AEP)や納税者識別番号(TIN)、特別一時許可証(STP)の申請や発行が可能となる。

適切な労働ビザを保有せずに、オンラインカジノで不法就労する中国人が急増している(2019年9月4日記事参照)ことを受け、フィリピン政府はオンラインカジノ事業者に対してAEPの取得を義務付けたため、既存の窓口だけでは対応が追い付かない状況が続いていた。

DOLEのシルベストル・ベリョ長官は、今後は中部ルソン地方、カラバルソン地方、中部ビサヤ地方、ダバオ地方といった、外国人による就労許可の申請が多い地域にも同様のワンストップ窓口を設置すると説明した。

DOLE地方雇用局のドミニク・トゥタイ局長は、2019年の上半期(1~6月)で既に5万1,000件のAEPをオンラインカジノ事業者に対して発行したとした。また、177のオンラインカジノ事業者を検査したところ、8,000人の外国人労働者がAEPを保有せずに就労していることが分かり、うち6,000人については現在もAEPの申請をしていないとし、入国管理局(BI)にリストを提出した、と説明した。

DOLEは今後、AEPの申請者が手続き状況を確認できるオンラインシステムを導入する予定だ。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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