大統領選予備選挙前の7月の産業活動指数はプラス成長、8月以降は悪化か

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年10月02日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は9月26日、7月の産業活動指数が前年同月比0.6%増、前月比1.2%増(季節調整済み)と発表した(図参照)。

図 産業活動指数の推移

7月単月では前年同月比でプラス成長を記録したものの、1~7月期は前年同期比2.1%減のマイナス成長となっている。

産業別にみると、農業・牧畜・狩猟・林業分野は、干ばつの影響で落ち込んだ前年の反動で、20.1%増と引き続き高い伸び率となった。また、鉱業・採石分野が2.7%増を記録したほか、不動産・賃貸業は0.6%増とプラスに転じた。一方、製造業(前年同月比マイナス2.0%)、電気・ガス・水道(マイナス2.1%)、建設業(マイナス2.2%)、商業(マイナス1.3%)、金融仲介業(マイナス13.9%)と、マイナス成長が続く項目が多いが、6月と比べて多くの項目で回復が見られ、マイナス幅が縮小しているのが特徴だ(表参照)。

表 産業別の産業活動指数(前年同月比)

なお、8月11日に行われた大統領選挙の予備選の結果を受け、通貨暴落など経済は大きく混乱したため、今後発表される8月以降の活動指数は悪化するものとみられる。

(津下みなみ)

(アルゼンチン)

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