インドネシア・韓国FTAに実質合意、年内に締結目指す

(インドネシア、韓国)

ジャカルタ発

2019年10月25日

インドネシアのエンガルティアスト・ルキタ商業相は10月16日、韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長と、ジャカルタ近郊で合同会見を行い、インドネシアと韓国の自由貿易協定(FTA)交渉が実質合意に達したことを発表した。両国間のFTA交渉は2012年に開始されたが、2014年から中断していた。2019年2月から再開し、10月7~10日にバリで10回目の交渉を行っていた。インドネシア商業省は年内のFTA締結を目指すとしている。

エンガルティアスト商業相は地元紙に対し、2国間FTA締結によって韓国からの大型投資を呼び込む予定であることを明らかにした。既にロッテケミカルや現代自動車、ポスコがFTA締結後の投資を表明しており、LG電子も関心を示しているという。また、イマン・パンバギョ国際貿易協力総局長は、FTA締結により2022年のインドネシア・韓国の貿易額を300億ドルにすることを目指すと述べた。地元紙によると、2018年の両国間の貿易額は186億2,000万ドル、このうち、インドネシアからの輸出が95億4,000万ドル、韓国からの輸入が90億8,000万ドルとなっている。インドネシアは韓国へ石炭や銅鉱石、天然ゴムなどを輸出し、鋼板や電子製品などを輸入している。

(山城武伸)

(インドネシア、韓国)

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