バングラデシュの一部に対する危険情報が引き下げに

(バングラデシュ)

ダッカ発

2019年10月07日

日本の外務省は10月4日、バングラデシュの一部地域に対する危険情報を引き下げた。2015年10月に北部ロングプールで発生した邦人殺害事件、2016年7月に首都ダッカで発生し邦人7人を含め外国人が殺害されたテロ事件以降、バングラデシュ全土で危険情報がレベル2(「不要不急の渡航はやめてください」)の状態が継続されていたが、今般、ダッカ、チッタゴン丘陵地帯を除くバングラデシュ全土で、危険情報がレベル1(「十分注意してください」)に引き下げられた(添付資料参照)。ただし、在留邦人や日系企業の多くはダッカにおいて活動するため、引き続き警戒が必要とされる。

2016年のテロ発生以降、バングラデシュの治安当局による大規模かつ集中的な捜査や警備強化もあり、外国人の被害を伴う新たなテロ事件は発生していない。一方、ダッカにおいては、2019年4月に発生したスリランカのテロ事件以降、バングラデシュの警察官などを標的とする爆弾テロ事件が複数回発生しており、治安当局によるテロ組織の掃討作戦も継続して実施されていることから、引き続きの警戒が必要だ。特に宗教関連の祝祭日やイベントなどについては一層の注意が欠かせない。

バングラデシュ進出日系企業においても、駐在員の居住地域の制限、夜間の外出や外食を控える、車での移動を徹底するなどの対策を継続的に行っているところがあり、同様の安全対策は今後も求められるだろう。国外からバングラデシュに出張する際には、「たびレジ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に登録し、常に最新の現地情報を入手するなどが必要だ。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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