2018年の州別世帯所得(中央値)は北東部の州が上位を占める

(米国)

ニューヨーク発

2019年10月04日

米商務省センサス局が9月26日に発表した、2018年の州別の世帯当たり年間所得(中央値)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、メリーランド州の8万3,242ドルが最も高く(表参照)、ウェストバージニア州の4万4,097ドルが最も低かった。メリーランド州は2009年以降、10年連続で1位となった。

表 州別世帯当たり年間所得の中央値

上位10州は前年と同じで、メリーランド州のほか、ニュージャージー州(8万1,740ドル)、マサチューセッツ州(7万9,8355ドル)など、北東部の州が上位を占めた。また、18州が全国中央値(6万1,937ドル)を上回った一方で、29州が下回り、3州(ノースダコタ州、バーモント州、ワイオミング州)がほぼ同水準となった(商務省センサス局発表資料外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。2017年と比較すると、全米50州のうち14州が増加した。

世帯主の人種別にみると、アジア人の8万7,243ドル(前年比2.1%増)が最も高く、黒人の4万1,511ドル(1.5増)が最も低かった。2017年と比較すると、いずれの人種も中央値が上昇した。

世帯主の年齢別にみると、45~64歳の7万5,289ドルが最も高く、25歳未満の3万3,389ドルが最も低かった。2017年と比較すると、45~64歳(前年比1.4%増)、25~44歳(2.4%増)、25 歳未満(2.9%増)の中央値が上昇した。

ジニ係数は9つの州で上昇

ジニ係数(注)で測った所得格差をみると、ニューヨーク州(0.513)が最も高く、ユタ州(0.427)が最も低かった。5つの州(カリフォルニア州、コネチカット州、フロリダ州、ルイジアナ州、ニューヨーク州)が全米平均(0.485)を上回った一方で、36州は下回った。

2017年と比較すると、ほとんどの州で大きな変化はなかったものの、9つの州(アラバマ州、アーカンソー州、カリフォルニア州、カンザス州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、ニューメキシコ州、テキサス州、バージニア州)で所得格差が拡大した。

(注)ジニ係数は、全ての世帯の所得が同じで、完全に平等な所得分配が実現している場合に0となる。一方で、1世帯が全ての所得を有し、完全に不平等な所得分配が実現している場合には1となる。

(権田直)

(米国)

ビジネス短信 0035a6da382e0ee5