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世界中で話題の代替肉、ロシアに上陸

(ロシア、米国)

欧州ロシアCIS課

2019年09月27日

米国の外食チェーン店での使用をはじめ、世界中で注目が集まっている代替肉だが、ロシアでも昨今、米国のスタートアップ企業ビヨンド・ミート(BM)が製造した植物由来の代替肉を提供する小売りスーパー、外食チェーンが相次いでいる。米国のピザハットのロシア法人は9月19日、自身のSNSで代替肉を用いたピザの提供を開始したと発表した。

代替肉は「人工肉」とも呼ばれ、大豆やエンドウ豆など植物由来の素材を用いて、肉の味や食感を人工的に再現したもの。動物の食肉処理を回避できる、厳密な衛生管理が可能、畜産動物の肥育に比べて環境負荷が低いことなどを理由に注目されている。BMは2009年にロサンゼルスで創業した代替肉メーカーで、エンドウ豆やココナツ油、キャノーラ油を材料に用いた製造技術を有する。

ピザハットによると、モスクワ市内とサンクトペテルブルク市内の各1店舗で、BM製の代替肉を「レジェンド・ピザ」という名前のピザ・メニューで使用している。ビジネス誌「フォーブス」ロシア版のアレクサンドル・ニグマトゥリン社長によると、ピザハットは、2020年1月にロシアの全69店舗で代替肉を提供する予定のようだ(「ベドモスチ」紙9月20日)。

写真 代替肉を用いたピザハットのピザ(ジェトロ撮影)

代替肉を用いたピザハットのピザ(ジェトロ撮影)

BM製の代替肉の使用はピザハットだけにとどまらない。9月12日には、ロシアでクレープをはじめとするビストロ大手テレモクが代替肉を使用したカツレツを10月にショッピングセンター「メトロポリス」と「アトリウム」「アビアパーク」内の店舗などモスクワ市内10店舗で提供開始とすると発表。外食大手ロスインテルグループも9月13日に、ロシアでフランチャイズ運営しているバーガーレストラン「TGIフライデーズ」でBM製の代替肉を用いたハンバーガーメニュー2種類の提供を開始したと明らかにしている。大手スーパーチェーン「レンタ」は既に数店舗で実験的にビヨンド・ミートの製品を陳列しているとし、小売り大手X5リテールグループも近い将来、スーパーマーケット「ペレクリョストク」で販売する予定としている(「コメルサント」紙9月13日)。

代替肉の普及における最大の課題は価格だ。テレモクの創業者兼社長のミハイル・ゴンチャロフ氏は、前菜付きの代替肉カツレツの値段は449ルーブル(約760円、1ルーブル=約1.7円)に上り、「この値段では、現時点でチェーン店のメニューにおいて競争力がない」と指摘。TGIフライデーズでも、同様に代替肉を使用したメニューは最低でも449ルーブルとなるとし、従来の食肉を活用したメニューの値段(349ルーブル)に比べ高価だとしている。

BMのロシア総代理店であるアリアンタ・グループのドミトリー・デニセンコ社長は「価格の引き下げは今後の需要拡大に基づく供給量増加がカギとなる」し、同社は現在の1カ月当たり2.7トンの輸入量を2020年には10倍の27トンに拡大する意向だ(「コメルサント」紙9月13日)。

(齋藤寛)

(ロシア、米国)

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