2020年の縫製・製靴業ワーカーの最低賃金は月額190ドルに

(カンボジア)

プノンペン発

2019年09月25日

カンボジア労働・職業訓練省は、2019年9月20日省令(Prakas)No. 389KB/Br.Kにより2020年1月から適用される、縫製・製靴業に従事するワーカーの最低賃金を月額190ドル(試用期間中は185ドル)と定めた。2019年の182ドルに比べて約4%の上昇となり、2010年からで一番低い上昇率となった。年功手当も導入され、企業負担が増えている中で200ドルを超えるのではないかと予想されていた最低賃金は、想定より上昇率が抑えられた。

労働諮問委員会の今回の協議は8月29日から始まり、最終決定前の会議では、政府側は187ドル、雇用者側は186ドル、労働組合側は195ドルを求めていた。最終決定は187ドルとなったが、同金額が労働大臣に答申された後、フンセン首相からの3ドル追加の指示により190ドルとなった。例年は5ドル追加されていたが、2019年は3ドルの追加にとどまった。

また労働・職業訓練省からは、最低賃金に加え、10ドルの皆勤手当、7ドルの居住・通勤手当、その他の福利厚生については引き続き受け取ることができると発表があった。なお組合側からは、食事支給や安全確保のための通勤手当、そして観光業・サービス業・建設業における最低賃金の引き上げの13の要求の検討が求められている。

(磯邊千春)

(カンボジア)

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