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ノー・ディール時、EUからの移民に関する移行期間を導入

(英国)

ロンドン発

2019年09月11日

英国政府は9月5日、EUを合意なく離脱(ノー・ディール)した後のEU市民の入国・滞在に関する政策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表した。ノー・ディールでの離脱後もEU市民は一定期間、従来どおりビザなしで入国、就学、就職できる見通しだ。

今回の政策は1月28日に公表した同様の政策(2019年1月29日記事参照)の代替版で、ノー・ディールでの離脱後、EUおよびアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス市民(以下、EU市民)を対象とした入国管理に関するものだ。EU市民は、EU離脱(ブレグジット)後も従来のようにビザの申請は必要なく、パスポートや自国のIDカードを利用して入国できる。EU市民は英国に入国するに当たり、事前に特別な手続きを必要としない。

他方、滞在については、36カ月の滞在が可能になる簡易なオンライン申請で無料の「欧州市民一時滞在許可(Euro TLR)」を入国後に申請することができる。入国後にEuro TLRを申請しないEU市民は、新しい移民制度の下で滞在許可を取得しない限り、2020年12月31日までに英国を離れる必要がある。ただ、アイルランド市民は共通旅行区域(CTA)制度の下で、2020年12月末以降も現在と同様に英国で居住や就学、就職などができる。

また、EU離脱予定日の10月31日から2020年12月31日までを「(移民に関する)移行期間」(注)とし、その間、EU市民は英国に家族を呼び寄せることや、就学、就職が可能となる予定だ。政府は、今回の政策による制度がEU市民や彼らの雇用主に移行期間中の確実性を与え、英国での法的な地位を確保するとしている。

新しい移民システムは2021年1月から開始の予定で、オーストラリアで採用されているポイント制を導入する見込みだ。Euro TLRを取得したEU市民が2021年以降の居住継続を望む場合、36カ月の滞在許可が失効する前に、新しい移民制度の下で滞在許可を申請する。定住資格申請のための5年滞在という要件にEuro TLRでの滞在期間も加算される。一方、新しい移民制度の下で滞在許可取得の要件に満たなかったEU市民はEuro TLR失効時に英国を離れる必要がある。

(注)EUとの離脱協定案にある「移行期間(implementation period)」とは異なる。

(鵜澤聡)

(英国)

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