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マクロン大統領、ユニコーン創出に50億ユーロ投資を発表、有望スタートアップ40社も公表

(フランス)

パリ発

2019年09月24日

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は9月17日、同国のスタートアップやベンチャー投資家などを集めて18日に開催されたイベント「フランス・デジタル・デ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますー」に先立って行われた開会式で、向こう3年間に総額50億ユーロをスタートアップ企業に投資する計画を発表した。金融・保険会社などの機関投資家と協力し、50億ユーロのうち20億ユーロをレートステージ(成熟段階)のスタートアップ向けに投資し、残り30億ユーロをテクノロジー関連の上場企業に特化したファンドへの投資に充てる。マクロン大統領はフランス生まれのユニコーン(注)を2025年までに25社に増やす目標を掲げた。

今回の発表は、理工科系高等研究教育機関エコール・ポリテクニークのフィリップ・ティビ教授が7月にブリュノ・ルメール経済・財務相に提出したテクノロジー企業の資金調達に関わる報告書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の内容を踏まえたもの。この報告書は、7月中旬時点のユニコーン数が欧州全体で45社(うちフランス5社)と、米国(182社)や中国(94社)に比べて少ない理由として、大型の資金調達が必要となるレートステージでスタートアップへのリスクマネーの供給が不足していることを挙げた。また、ユニコーンに成長する前の国際展開の重要な局面で、スタートアップが外国のイノベーションファンドからの資金調達、売却、そのいずれも実現できない場合にしばしば最終手段として上場という3択を迫られると分析していた。資金調達ができなければ、ユニコーンへ成長する道が絶たれることになる。

マクロン大統領の発表を受け、セドリック・オ経済・財務相および行動・公会計相付きデジタル担当副大臣は9月18日、外部の選考委員が経済パフォーマンス基準に基づいて選定した最有望スタートアップ40社「NEXT40外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のリスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表した。その中には、前述のフランスのユニコーン全5社のほか、ライドシェアリングサービスのブラブラカー(Blablacar)、音楽配信サービスのディーザー(Deezer)、診察予約オンラインサービスのドクトリブ(Doctolib)、人工知能(AI)を使った画像処理サービスのミーロ(Meero)、クラウドサービスのオーブイエイチ(OVH)が含まれた。さらに、保険業界向けにAIによる不正検知ソリューションを提供するシフトテクノロジー(Shift Techonology)、DIYや庭作業用の商品をネット販売するマノマノ(ManoMano)、建設業界向けにモバイルアプリと予測分析サービスを開発するファイナルキャド(Finalcad)、暗号資産(仮想通貨)ハードウエアウォレット製造のレジャー(Ledger)なども選ばれた。

政府は、NEXT40が技術面で世界レベルのリーダーとなる潜在力を有しており、国際的なシーンでの可視性を提供してより早い成長を可能にすることが重要だとして、公的に支援していく予定だ。

オ副大臣は今後1年間に、NEXT40に選ばれたスタートアップだけで7,000人、公共政策群「フレンチ・テック」(2019年8月15日付地域・分析レポート記事参照)支援対象スタートアップ全体で2万5,000人の雇用を生むと予測、雇用創出面でも高い期待を寄せた。

(注)フランス政府の定義によると、「評価額10億ドル以上の非上場スタートアップ」。

(山崎あき)

(フランス)

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