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タミル・ナドゥ州、EV政策を発表、投資誘致と雇用創出目指す

(インド)

チェンナイ発

2019年09月27日

インド南部タミル・ナドゥ(TN)州政府は9月16日、電気自動車(EV)政策「Tamil Nadu Electric Vehicle Policy 2019PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。EV製造分野で5,000億ルピー(約7,500億円、1ルピー=約1.5円)の投資を誘致し、15万人の雇用創出を目指す。インドでは、南部のカルナータカ州やアンドラ・プラデシュ州などが既に同様のEV政策を策定しており、TN州はこれに追随したかたちだ。

TN州は「インドのデトロイト」と称されるほど自動車製造が盛んで、州都チェンナイ近郊には多くの完成車メーカーとサプライヤーが生産拠点を構えている。州政府は将来のEV化を見据え、既存の自動車産業のエコシステムを生かし、インドのEV製造ハブにすることを企図している。州工業省のV・アルン・ロイ局長は「TN州のEV政策は内燃機関(ICE)を完全に排除して(EV化を)進めるものではない。調和のとれた共存を望んでおり、10~15年後にトレンドがICEからEVに変わることに備えなければならない」と話している(「タイムズ・オブ・インディア」紙9月17日)。

今回のEV政策には、貨物輸送や公共交通機関といった分野ごとの取り組み、需要サイドと供給サイドに対するインセンティブなどが盛り込まれている。需要サイドのインセンティブとしては、電動二輪車購入者の道路税(2022年末まで)と車両登録料の撤廃、電動オートリクシャー(三輪タクシー)に対する道路税(2022年末まで)と認可・登録料の撤廃などが挙げられている。供給サイドのインセンティブでは、州内で製造・使用登録されるEVの販売時に支払われた州の物品サービス税(SGST)を完成車メーカーに100%還付(2030年末まで)することや、2025年末までに投資したEV部品・充電インフラ製造業者に対する資本財への補助金(認定投資額の15%)支給、2025年末までに投資したEVバッテリー製造業者に対する資本財への補助金(認定投資額の20%)、工場用地取得補助金(購入金額の20%、州南部地域では50%)の支給などがある。これら供給サイドのインセンティブの対象は、投資金額5億ルピー超・新規直接雇用50人以上を満たすプロジェクトとされており、内容はおおむね他州と同程度となっている。

一方で、このEV政策には、デリー準州政府が2018年に公表したEV政策草案にあるような、購入者に対する補助金が需要サイドのインセンティブに盛り込まれておらず、需要を喚起するには十分ではないと指摘する声もある。電気自動車製造者協会(SMEV)のソヒンダー・ギル事務局長は「TN州のEV政策は製造業者に役立つ複数の支援内容を提供しているが、需要を喚起するインセンティブを提供していない」と述べた(「タイムズ・オブ・インディア」紙9月17日)。

(坂根良平)

(インド)

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