広州市、上半期のGRPは7.1%成長、対米貿易は2割減

(中国)

広州発

2019年08月06日

広州市統計局の発表(7月22日)によると、2019年上半期(1~6月)の広州市の域内総生産額(GRP)の成長率は7.1%、総額は1兆1,755億5,400万元(約17兆6,333億1,000万円、1元=約15円)だった(図参照)。成長率は前年同期から0.9ポイント上昇した。

図1 広州市のGRP成長率〔前年(同期)比〕

産業別の成長率は、第一次産業が3.1%、第二次産業が4.0%、第三次産業が8.6%だった(表参照)。第二次産業は前年同期を2.6ポイント下回ったものの、全体の約7割を占める第三次産業が前年同期を2.5ポイント上回り全体を引き上げた。

表 広州市の2019年上半期の主要経済指標

自動車生産の減少幅が拡大

項目別では、固定資産投資は前年同期比24.8%増(伸び率は前年同期より15.7ポイント上昇)だった。うち、不動産開発投資が26.1%増(19.8ポイント増加)、インフラ投資が34.6%増(22.9ポイント増加)と、1~3月に続き高い伸びとなった。

社会消費品小売総額は前年同期比8.2%増(0.4ポイント増加)の4,858億985万元だった。うち卸・小売額は8.3%増の4,243億7,521万元、宿泊・飲食業収入は8.0%増の614億3,464万元だった。

一定規模以上(注)の工業企業の付加価値増加額は前年同期比3.7%増(3.7ポイント減少)の2,114億4,900万元だった。製品別の生産量は、自動車が7.8%減の123万6,800台と1~3月から減少幅は1.8ポイント拡大した。一方で、IC(集積回路)は2.3倍と1~3月の73.3%増から大幅に増加した。

対日輸入は3割増

貿易額は前年同期比1.2%増(11.4ポイント上昇)の4,561億4,300万元だった。うち、輸出が8.5%減(8.4ポイント減少)の2,369億7,000万元、輸入が14.3%増(13.5ポイント増加)の2,191億7,600万元だった。

税関統計(2019年上半期)によると、米国向けは輸出が21.1%減の316億7,661万元、輸入が21.2%減の187億2,883万元となった。単月ベースでも、2019年に入り4月の輸入額を除き、輸出入ともに前年同月比で減少している(図2参照)。

図2 広州市の2019年対米貿易額伸び率(単月、前年同月比)

日本向け輸出は2.0%増の120億9,588万元、輸入は31.8%増の466億3,573万元となり、貿易額は引き続きASEAN、EUなどを除く単独の国・地域で首位となった。

品目別の輸出をみると、引き続き機械・電気製品、ハイテク技術製品、衣類・衣類付属品、家具・同部品、紡織用繊維・同製品、履物類など主要品目が幅広く減少した。

品目別の輸入では、機械設備が84.4%増(シェア16.4%)、電気・電子製品が16.5%増(シェア12.5%)、コンピュータ統合生産技術関連製品が6.2倍(シェア8.8%)、電子技術関連製品が13.9%増(シェア7.1%)とハイテク関連製品が大幅に増加している。

(注)主要業務収入が2,000万元以上の卸売業、500万元以上の小売業の法人、主要業務収入が2,000万元以上の工業企業法人。

(河野円洋)

(中国)

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