ジェトロ、米国進出製造業企業向けに米国投資ガイドを公開

(米国)

ニューヨーク発

2019年08月07日

ジェトロは8月7日、米国へ進出を検討している製造業企業向けに、米国内の立地選定のためのポイントをまとめた調査レポート「米国投資ガイド~米国における製造拠点立地選定のベストプラクティス~」を公開した。

人口3億3,300万(米商務省センサス局、2019年7月)を有し、世界GDPの約4分の1を占めながら、依然として成長を続ける米国市場は、日本企業にとって最も重要な投資先の1つとなっている。一方で、国土は広大で、かつ合衆国という言葉に表れているように、1つの国というよりは50州の集合体に近い。ビジネス環境も、地域や州ごとに大きく異なる。さらに、米国の場合、多くの州・自治体が外国投資の誘致を競い合い、税額控除や補助金などのさまざまな投資インセンティブを提供している点も特徴だ。こうしたことから、米国で新規進出先の立地を選定する作業は容易ではなく、立地選定に関するコンサルティングを専門とするロケーション・コンサルタントという職業があるほどだ。

本ガイドは、米国における新規会社設立、倉庫・流通センター、製造工場などの拠点選定を専門とするロケーション・コンサルタント、ナビゲーター・コンサルティングが、日本企業が米国内で新たな拠点を選定する際に役立つ情報やノウハウについて、州政府の投資誘致担当者、米国で新拠点を選定した経験のある企業などの意見を聞きながら作成した。立地選定に向けた作業計画の立て方や、立地要素の比較のためのフォーマット、物件に関するデュー・デリジェンス、コスト分析、一般的な投資優遇措置の提供形態などについて解説している。また、米国進出企業が行った優遇措置交渉の事例や州別の各種税率、人件費、公共料金などの基本情報、各州の経済開発機関の連絡先など、実用的な情報を盛り込んでいる。

(若松勇)

(米国)

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